日本法人社長が語るユーザメリットと差別化ポイント
今回取り上げたDropbox Businessについては、かつてDropbox Japanの五十嵐光喜社長に取材した際、ユーザーメリットや競合サービスとの差別化ポイントについて明快に語っていたのが印象に残っている。
まず、ユーザーメリットについては、「クラウドストレージサービスというと、単なるデータの保管場所のようなイメージがあるが、コラボレーションを実現する機能によってユーザー同士が協働してさまざまな作業を行えることから、人が効率よく快適に働ける環境を提供しようというのがDropboxサービスのモットーだ」と強調していた。
また、競合サービスとの差別化ポイントについては「使いやすさ」を挙げ、その理由を次のように説明した。
「使いやすさという点で私たちが確固たる自信を持っているのは、これまで個人向け市場で鍛えられてきたという自負があるからだ。使いやすさに難点があった場合、法人ユーザーであれば指摘をいただけるだろうが、個人ユーザーは何も言わずに立ち去ってしまう。その厳しさの中でDropboxサービスは多くのユーザーに使われ続けてきた。個人向け市場で鍛えられてきた使いやすさが、法人向け市場でも大きなアドバンテージになっていると確信している」
さらに、今回の新機能の付加で筆者が感じたのは、Dropbox Businessがコラボレーションツールとして一段と活用されるようになっていくだろうということだ。コラボレーションツール市場は、グループウェアやエンタープライズソーシャルなど、ルーツの異なるツールがひしめく大激戦区となりつつある。その中でもDropbox Businessは有力ツールの1つになるのではないか。この激戦市場の動向は大いに注目しておきたい。