Oracleは米国時間3月19日、「Oracle Enterprise Resource Planning(ERP)Cloud」や「Oracle Human Capital Management(HCM)Cloud」「Oracle Supply Chain Management(SCM)Cloud」「Oracle Customer Experience(CX)Cloud」などのクラウドアプリケーションスイートのアップデートを発表した。これらのアップデートにより同社の顧客は、機械学習(ML)のさらなる活用を含む、洗練された機能を利用できるようになる。
これらの機能向上は、19日からネバダ州ラスベガスで開催されている同社の「Modern Business Experience」カンファレンスで発表された。
Oracleのアプリケーション製品開発担当エグゼクティブバイスプレジデントであるSteve Miranda氏は米ZDNetに対して「重要なのは顧客数だけではない。その幅広さも重要だ」と述べている。同氏によると、Oracleはアプリケーションを通じて、さまざまな業界や地域の大規模企業から小規模企業に至るまでにアピールしていくという。
ERP Cloudと「Oracle Enterprise Performance Management(EPM)Cloud」では、MLベースの新たなツールが追加された。これには、経費精算処理支援や、プロジェクト管理のためのデジタルアシスタント、トランザクションの継続的な分析といった高度な財務管理向け機能、「Oracle DataFox」との統合によるプロジェクト駆動型のサプライチェーン管理などが含まれる。
またHCM Cloudについては、企業が求職者や採用担当者、人事担当者、マネージャー、従業員を含むあらゆるユーザーに対してパーソナライズされたエクスペリエンスを生み出せるようにするためのアップデートが発表された。
HCM Cloudでは、従業員やマネージャー向けの新たなチャットボットとセルフサービス型の機能とともに、デスクトップPCやモバイル機器経由で利用できるデジタルアシスタントサービスが提供される。このデジタルアシスタントサービスは人事関連のよくある疑問への答えを導き出すのを支援する。
また採用担当者はHCM Cloudの利用によって、面接スケジュールを設定する処理の合理化や、学生などの特定の候補者グループをターゲットとした複数キャリアサイトの構築などの新機能を活用できるようになる。
CX Cloudでは、販売に向けた人工知能(AI)とデータ科学に関する一連のイノベーションの成果が提供される。これには、DataFoxとの統合による、コンテキストに基づく企業データや前兆から新たな潜在顧客を洗い出すというものも含まれている。また、AIを活用して販売計画/予測を最適化する新たなツールや、タスクベースの新たなユーザーエクスペリエンス、適応型検索機能のほか、新たにSMSや音声を活用するよりスマートな「Sales Assistant」も含まれている。
「Oracle Marketing Cloud」については、「Oracle Eloqua」と「Oracle Responsys」「Oracle Infinity」「Oracle Maxymiser」のアップデートが含まれている。
一方、SCM Cloudでは、カスタマーサービスとフィールドテクニシャンの連携が図られるとともに、ベンダー管理在庫(VMI)の連携が改善される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。