IBMは米国時間4月16日、第1四半期(3月31日締め)の決算を発表した。全ての事業部が前年同期比マイナス、または横ばいとなった。
今期決算でIBMは、クラウド事業の業績を強調している。クラウドの売り上げは過去1年で195億ドルを計上し、前年同期から10%増加したという。aaS(as-a-Service)で提供されたクラウドの年間ランレートは117億ドルで、こちらも前年比10%増となっている。
非GAAPベースの1株あたり利益は2.25ドル、売上高は前年同期比4.7%減の182億ドルとなった。証券アナリストらの予想は1株あたり利益が2.22ドル、売上高が185億1000万ドルだった。
第1四半期(3月31日締め)の部門ごとの売上高
「第1四半期、われわれのクラウド事業の売り上げの成長は加速した。そしてクラウドとコグニティブソフトウェア、コンサルティングにおける価値が高い分野で再び成長を遂げることができた」と最高経営責任者(CEO)、Ginni Rometty氏は述べている。「われわれが行っている革新的な技術への投資に、業界の専門知識、信頼とセキュリティへのコミットが加わることで、顧客がデジタル変革の第2章に移行するのを支援できる」とRometty氏は続けている。
カンファレンスコールで最高財務責任者(CFO)のJames Kavanaugh氏は、IBMが先にセグメントや構造を調整したことで「市場と土台のビジネスモデルにわれわれのポートフォリオを合わせることができる」と述べた。
「顧客はデジタルエンタープライズになりつつあり、ハイブリッドクラウドとデータ、AIプラットフォームをより密に統合して価値を得る必要がある」とKavanaugh氏は述べ、「そこでわれわれはマネジメントシステムを変更し、変化する顧客のニーズにより効率よく顧客に対応できるようにした。Red Hat買収完了の準備でもある」と続けた。
それぞれの部門の売り上げは、クラウドとコグニティブソフトウェア部門(クラウド、データプラットフォーム、コグニティブアプリケーション、トランザクション処理プラットフォームを含む)は前年同期比2%減の50億ドル、グローバルビジネスサービス(GBS)部門(コンサルティング、アプリケーション管理、グローバルプロセスサービスを含む)は横ばいの41億ドル、グローバルテクノロジーサービス部門(インフラとクラウドサービス、テクノロジーサポートサービスを含む)は前年同期比7%マイナスの69億ドル、システム部門(システムハードウェア、オペレーティングシステムソフトウェアを含む)は前年同期比11%減の13億ドル、グローバルファイナンシング(ファイナンス、中古機器の販売を含む)は横ばいの4億600万ドルとなっている。
GAAPベースおよび恒常通貨ベースで前年度同期と比較
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。