「富士通フォーラム2019」が5月17日に東京国際フォーラムで開催される。2019年のテーマは「Human Centric Innovation : Driving a Trusted Future」。14日には開催に先んじて記者会見とともに内覧会・会場内デモツアーが実施された。
「富士通フォーラム2019」入り口
仮想現実(VR)や人工知能(AI)、5Gなどを活用した約100種のサービスがテーマや業種ごとに展示されている。本記事では、その中で印象に残ったVRショッピングサービス「FUJITSU Business Application SNAPEC-EX」を紹介する。
SNAPEC-EXは、VR技術を活用したネットショッピングを可能にするサービス。VRコンテンツ基盤は、アメリカのスタートアップ企業GAROUが担当。「デジタルマーケティング部門」のブースで展示されている。
高層マンションのリビングで、ぬいぐるみの買い物体験ができる
従来、VRで商品を確認したり体験できたりしても、購入は現実世界で行う必要があった。このサービスでは、閲覧後にそのまま電子商取引(EC)で購入することができる。加えて、検討段階の商品を写真撮影し、Instagramなどに投稿することも可能だ。
富士通の担当者は「計算し尽くされた仮想空間のもと、ユーザーの購入意欲を高め、スムーズかつ熱が冷めないうちに購入につなげることが目的。また、SNSでの共感が購入を後押しすると期待している」と語った。
投稿先にはFacebook、Instagram、Twitchがある
観光産業にも効果的だと同社は説明する。展示ブースでは、先ほどのぬいぐるみに加え、ニューヨーク行きの旅行券も販売する様子も披露された。ユーザーにセントラル・パークでの観光をVR体験してもらうことで、実際の訪問につなげたいと考えている。
同サービスは斬新である一方、現時点では操作のしづらさや、実際に自分のSNSに投稿できるわけではないといった課題もある。担当者は「商品化の予定はまだないが、来場者の方々に新たな体験をしてもらいたいと思い、今回の展示に至った」と話していた。