「Microsoft Paint」(MSPaint)は一時、「Windows 10」の標準グラフィックソフトとしての座を、新しい「Paint 3D」に奪われる恐れがあった。
ところがMicrosoftは、近くリリースされる「Windows 10 May 2019 Update」(バージョン1903)に、Microsoft Paintを同梱することを4月に発表した。同ソフトはリリースされて34年の古株だ。
MicrosoftのBrandon LeBlanc氏は4月にツイッターで、「今のところWindows 10に含めることにした」と述べた。
そしてLeBlanc氏が米国時間5月14日に明らかにしたところによると、このグラフィックソフトは従来のマウスとタッチの入力に対応するほか、新たなアクセシビリティー機能として、キーボードを「主たる入力のメカニズム」として提供する。
「ユーザーは、このソフトでキーボードだけを使って描画できる」(LeBlanc氏)
カーソルの移動は、主として4つの矢印キーを使い、スペースバーでツールを有効化する。
Ctrlキーを押したまま矢印キーを使えばキャンバスをスクロールできる。キャンバスの一部を選択するには、スペースバーを押しながら矢印キーを使い、選択範囲を指定する。
選択範囲が確定すると、コントロールポイントに番号が振られ、タブキーを使って、コントロールポイント間を時計回りに移動できる。シフトキーを押しながらタブを使えば、反時計回りに移動する。
提供:Image:Microsoft
LeBlanc氏は、Windows Insiderのブログ記事で、その他のキーボード操作についても説明している。
他にも、Microsoft Paintが「Windows Narrator」などの画面読み上げアプリと動作する方法を改善した。
Microsoft Paintが今後も「Windows 10」に搭載されるかは不明で、以前に予定されていたように、「Microsoft Store」で提供するソフトになる可能性もある。
Microsoftは過去1年ほどの間に、アクセシビリティー関連のプロジェクトに取り組んでいるが、Microsoft Paintがそれに加わったのは興味深い。アクセシビリティーは、Microsoftが「Chromium」ベースの「Edge」ブラウザの開発で注力している分野の1つでもある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。