仮想現実(VR)基盤「STYLY」を展開するPsychic VR Labは6月17日、ネットショップ能力認定機構とともに、文化服装学院でVRをテーマとした特別講義を実施すると発表した。
STYLYは、VR空間を制作するためのツール。制作者は店舗や美術展などのVR空間を構築できるという。
Psychic VR Labは2018年度にも同学院で単発の特別講義を数回実施してきた。この講義を受講した学生が自発的な取り組みとしてVRをファッションデザインに活用したことから、今後もこういった人材が生まれ、新たなファッションの世界を切り開いていく可能性があると考え、今回の取り組み至ったと同社は説明している。
講義イメージ(出典:Psychic VR Lab)
この特別講義は、Psychic VR Lab、パルコ、ロフトワークの3社によるプロジェクト「NEWVIEW」と連携する。ファッション領域でのVR活用事例を紹介するだけでなく、VRコンテンツの作品賞「NEWVIEW AWARDS」への応募を目標に制作の実習を行う。講義は、同学院のファッション流通専攻科ファッションディレクター専攻とグローバルビジネスデザイン科の2年生を対象としている。
講義は7~9月にかけて5日間。ファション領域でのVR活用事例の紹介から、VRコンテンツの制作、学生によるプレゼンテーションを経て、9月末にはNEWVIEW AWARDS 2019への応募を予定している。
Psychic VR Labによると、進化が続くEC(電子商取引)業界で活躍する人材の育成に向けて、テクノロジーがファッションビジネスに与える影響を学び、最適な顧客体験を設計できるスキルの習得を目指しているという。
以下は、森美穂氏(当時ファッションディレクター専攻科3年)が2018年度に制作した作品「m34」。VR空間と現実空間の両方で同時に展示された。VR空間では、衣装を着たバーチャルモデルに会うことができる。
VR空間(出典:Psychic VR Lab)
現実空間(出典:Psychic VR Lab)