Googleは米国時間7月29日、VMwareと提携し、「Google Cloud Platform」(GCP)上でVMwareのワークロードに対応することを認めた。Googleは、ハイブリッドクラウド環境を運用したいエンタープライズ顧客へのサービス強化に努めており、この提携はそうした取り組みを一歩進めることになる。
新サービスにより、CloudSimpleが管理するプラットフォームを活用して、「VMware vSphere」ベースのワークロードをGCPで実行できるようになる。企業はVMwareのワークロードを、GCP上で稼働するVMwareソフトウェア定義データセンター(SDCC)に移行させた後は、「vCenter」「vSAN」「NSX-T」を含むVMwareのフルスタックにネイティブアクセスできる。
Googleによれば、CloudSimpleと緊密に連携しながらサポートの最初の窓口となるとともに、適切なサービスレベル保証(SLA)を提供する。Google Cloud Platform Marketplaceを通じて年内に、「Google Cloud VMware Solution by CloudSimple」を提供する予定だ。
VMwareのSanjay Poonen氏は声明で、 「Google Cloud Platform上でVMwareワークロードを扱えると、顧客はクラウド戦略を実行する際に、使い慣れたVMwareツールを活用できるほか、ツールや研修に対して行った投資を保護できる。また市場で新サービスを迅速に提供し、ハイブリッド環境でより安全かつシームレスに運用できる」と述べた。
この取り決めは、VMwareとMicrosoftが5月に発表したクラウドでの提携と類似している。両社の「Azure VMware Solutions」は、VMwareのワークロードをネイティブに「Microsoft Azure」上で実行できるようにするものだが、やはりCloudSimpleのプラットフォームを利用している。
また「Amazon Web Services」(AWS)も2016年に、VMwareと戦略的提携関係を締結している。
一方Googleは、2019年に入ってエンタープライズ顧客に注力した戦略を展開しており、Google Cloudの最高経営責任者(CEO)であるThomas Kurian氏によれば、企業にとって「もっとも簡単にビジネスを行えるクラウドプロバイダーになる」ことを目指しているという。
つまりそれは主に、エンタープライズ顧客がVMwareやSAPなどのワークロードを含む、クリティカルなワークロードをGCPで運用できるよう支援することを意味している。Googleはハイブリッド、マルチクラウド配備を可能にする「Anthos」プラットフォームのような新たなツールも導入している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。