UPDATE VMwareは米国時間8月14日、Pivotal Softwareを1株あたり15ドル(約1600円)の現金で買収することを検討していると明らかにした。両社はいずれもDell Technologiesの傘下にある。
買収に向けた交渉については、Dellが米証券取引委員会(SEC)に提出した書類で明らかになった。VMwareはPivotalと交渉している事実を認めるとともに、自社の戦略を強化していくうえでの選択肢は、相手が同じ子会社という立場にある場合も含めて常に検討していると述べている。VMwareがPivotalを買収する可能性は、「VMworld 2019」の開催を前にしたタイミングで明らかになった。VMworldは8月25日にカリフォルニア州サンフランシスコで開幕する。
Pivotalは声明で次のように述べた。
有力なクラウドネイティブプラットフォームのプロバイダーであるPivotalは、取締役会の特別委員会を通じてVMware, Inc.("VMware")との事業統合の可能性について協議中であること、VMwareがPivotalの発行済みクラスA普通株式すべてを1株あたり15ドルに相当する現金で取得するという取引の正式契約に向けた交渉を進めていることを発表する。ただし、PivotalとVMwareの間での正式契約はまだ取り交わされていない。また、両社間で正式な契約が交わされるという点について保証するものではない。
Dell Technologiesは2019年8月14日、SECに対してSchedule 13D/Aを提出した。この書類は、VMwareとPivotalにおける取締役会の特別委員会で進められている買収取引の協議に関するものだ。
VMwareは戦略を加速させる提携や買収の可能性を常に評価、検討している。Pivotalは長期にわたる戦略的なパートナーであり、われわれはこれまでにも企業におけるアプリケーションの開発やインフラの変革を支援する取り組みでうまく協力している。
VMwareの取締役会は、今後もすべての株主に最善の利益をもたらすために行動する。検討中のこの取引に関して両社が合意に至るという保証はなく、VMwareは最終的な合意に至らない限り、そして合意に至るまで、この件に関してさらなる情報を明らかにするつもりはない。
Pivotalは、VMwareにとって武器となり得る「Cloud Foundry」プラットフォームで知られている。
VMwareはPivotalを買収することで、ハイブリッドクラウドに関するAmazon Web Services(AWS)との連携をさらに強化できる可能性もある。PivotalとVMwareの協力は、Dellのマルチクラウド戦略における要ともなるだろう。
Pivotalの最近の売上高の推移
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。