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Teradata Universe

「破壊するか、されるか」--テラデータCEOが示すデジタル時代を勝ち抜く「5つの要因」

藤本和彦 (編集部)

2019-10-29 07:00

 Teradataの年次プライベートイベント「Teradata Universe」が10月20~24日にかけて、米国コロラド州デンバーで開催された。Teradataのソリューションをさまざまな形で学び、経験することができるグローバルイベントで、データ活用の分野で先行する世界中の企業や業界をけん引するリーダーたちが集まり、意見を交換する場となっている。

 会期中には200件超のセッションが実施され、その多くはユーザー企業が自ら事例を紹介する点が特徴。2019年は顧客企業1000社以上からおよそ2000人が参加した。ハンズオンやワークショップといった実践的なトレーニングセッションも数多く用意されている。日本からは、日野自動車、ヤフー、日本損害保険協会、楽天といった企業がデータ活用をテーマに自社の取り組みを披露した。

 展示会場の「Teradata Village」では、同社の製品やサービスを体験できるブースを展示。今回は9つのトピックにフォーカスした39の展示が用意された。会期中に発表された新製品や新機能をいち早く体験できることもあり、多くの参加者が興味を持って話を聞いていた。

 Teradata 社長兼CEO(最高経営責任者)のOliver Ratzesberger氏は基調講演で、デジタル化が進む世界において、企業を成功に導く「5つの要因」(The Five Forces)をテーマに講演。同社は併せて、「Adapt or Perish: The New Reality in a Hyper-Digitized World」と題した最新調査の結果も明らかにした。

企業を成功に導く「5つの要因」(The Five Forces)
企業を成功に導く「5つの要因」(The Five Forces)

 調査によると、現在、94%の企業がデジタルディスラプション(デジタル技術によって引き起こされる創造的破壊)に直面しており、市場動向に対応するためのアプローチとプロセスを再考するよう迫られているという。

 デジタル技術を駆使する新興企業が急速に成長し、従来の産業構造がかつてないスピードで変化している。Ratzesberger氏はこうした状況を「Hyper Disruption」(ハイパーディスラプションへの適応)と定義し、変化への対応を呼び掛けた。実際、61%の企業は競合他社による市場の破壊に対処する準備が不十分だと感じているという。

 そうした破壊的なまでの市場の変化に対応するにはどうすればいいのか。Ratzesberger氏は「破壊するか破壊されるかのどちらかしかない」と前置きし、「Pervasive Digitization」(デジタル化の推進)によってデジタルを会社のコアシステムに組み込み、フロントエンドもバックエンドも全てデジタルなチャネルにしなければならないと話す。

 調査によると、ほぼ全ての回答者(99%)は、デジタルビジネスに移行するかビジネスモデルを変更するためにデジタル技術を活用または試用している。しかし、デジタル変革(DX)を完全に成し遂げた企業はわずか10%に過ぎない。また、ほぼ半数の回答者(45%)は、データアクセスの管理方法を改善する必要があると認識し、組織内で分断されたデータサイロを取り除く必要があると考えているという。

Teradata 社長兼CEO(最高経営責任者)のOliver Ratzesberger氏
Teradata 社長兼CEO(最高経営責任者)のOliver Ratzesberger氏

 デジタルの普及により、これまで以上にスピーディーな意思決定が求められるようになってきた。数分、数秒という時間軸の中で顧客体験を向上させるには、リアルタイムに情報を処理できなければならない。デジタル化によって集まった膨大なデータは、ビジネス課題の解決にも欠かせない。

 そこで重要になるのが、人工知能(AI)や機械学習(ML)を取り入れた「Autonomous Action」(アクション自動化の導入)になる。既に68%の企業がAI/MLを一部導入していると回答しており、およそ3分の1の企業で試用が始まっているという。

 大規模な環境でAIをフルに活用するには、クラウドベースのアナリティクス基盤が必要になるとRatzesberger氏は話す。データサイエンティストやデータアナリストが費やす大半の時間はデータの収集や加工に使われており、データのマイニングやアルゴリズムの改善といった本来の業務に割ける時間は限られている。「必ずしも技術を自分たちで構築する必要はない。クラウドは次世代のアウトソーシングだ」(Ratzesberger氏)

 調査では、データ分析ワークロードをクラウド化した企業の64%が、次年のアナリティクス戦略においてAIが中心的な役割を果たすと考えているという。企業がイノベーションを起こすには、「Cloud Imperative」(クラウドの活用)への対応が必須と説明する。

 Ratzesberger氏は5つ目の要因として、「Enterprise Consumerization」(企業の消費者化)を挙げた。企業では今、最新のテクノロジーをいかに使いやすく取り入れるかが課題となっているという。実際、74%の企業がさらなる簡素化と業務の効率化が必要と回答する。

 業務システムの導入には通常、マニュアルの作成やトレーニングの実施などが必要になるが、人間と機械のやりとりをより自然かつ直感的にしようとする試みである。多くの企業は、消費者のエクスペリエンスをエンタープライズにどう適用すればいいのかを考え始めていると同氏は指摘する。

 こうした変化への対応を図るために、同社が力を入れているのが1年前に発表したデータ分析基盤「Teradata Vantage」になる。クラウドを中心にアーキテクチャーが構築され、使った分だけ支払う従量課金制を取り入れるなど、データ分析基盤の“as a Service”化を進めている。従来のデータ管理機能に加え、AI/MLやグラフデータベースなどの分析エンジンを統合することで、アナリティクス基盤の機能強化も図っている。

 データ管理市場は、クラウド対応やAI/ML活用など大きな変化の中にある。この数年、Teradata自身も自社の製品やサービスを再定義しており、将来に向けてのビジョンを示す形となった。

Ratzesberger氏は、デジタル時代を勝ち抜くためのデータ分析基盤としてTeradata Vantageが応えていくと締めくくった
Ratzesberger氏は、デジタル時代を勝ち抜くためのデータ分析基盤としてTeradata Vantageが応えていくと締めくくった

(取材協力:日本テラデータ)

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