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日本気象協会、ツイートデータ活用で商品需要を予測--「体感指数」がカギ

大場みのり (編集部)

2019-11-09 07:00

 日本気象協会(JWA)とTwitter Japanは11月6日、気象データとツイートデータを組み合わせて商品の需要を予測するサービスについて説明会を開催した。同サービスは、食品メーカーなどが対象。2014年に経済産業省の補助事業として開始され、2017年4月にサービス化の段階に入ったという。また2019年7月には、中規模以下の小売店向けに同サービスをパッケージ化した「売りドキ!予報」(全国版)も提供されている。

 同サービス提供の背景について、JWA 先進事業課 データアナリストの吉開朋弘氏は「JWAでは、一般の人々や特定の企業に気象データを提供している。だが、従来の顧客企業は鉄道や船など社会インフラ系が多く、マーケティングへの活用はなかなか進んでいない。そのため、『この日は暑いので、飲料が何%売れる』といった商品の需要予測に取り組むことにした」と説明した。

JWAの吉開氏
JWAの吉開氏

 加えて、メーカーが予測に対応しても商品の出荷先である小売店で反映されなければ効果が薄いので、「来週は暑くなる」という予測が出た場合、メーカー、卸売業者、小売店が協力して暑さを考慮した棚割をすることに注力しているという。その結果、食品ロスの削減にもつながるとしている。

 ツイートデータを活用しているのは「体感指数」の算出。気温だけで需要を分析すると、同じ気温なら分析結果も同じになる。だが実際には、同じ30度でも5月の30度と8月の30度では湿度などが作用して感じ方が違うので、体感の数値化に取り組んでいるという。

 ただ、体感は主観的かつ定性的なのでデータ化は難しい。そこでJWAは、Twitterのツイートデータに着目。「暑い」とツイートをしている人は、基本的に暑いと感じているはずなので、活用に踏み切ったとしている。体感指数の算出に当たりJWAは、過去4年分、位置情報付き、日本語の約1600万ツイートを収集したという。

 以下のグラフでは、5月1日~8月31日までの気温と「暑い」いうワードが入っているツイート数の変化を表している。基本的に気温とツイート数は比例しているが、5月31日に気温が30度を超えた際は猛暑日の7月26日の次にツイート数が多い。逆に、8月に入ると30度でも暑さに慣れているのでツイート数は少なくなる。このようにツイートには、気温などの客観的な指標だけでは分からない人の心理が現れているとJWAは説明する。

グレーが気温、黄色がツイート数(出典:JWA)
グレーが気温、黄色がツイート数(出典:JWA)

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