新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、日本電気(NEC)、NTTデータ、日立製作所(日立)、ゼンリン、日本気象協会(JWA)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月23~24日、研究開発拠点「福島ロボットテストフィールド」において、運航管理システムとの相互接続試験を実施した。複数事業者のドローンが同一空域で安全に飛行できるようにすることが目的だ。試験には29のドローン事業者が参加し、結果として1時間1平方kmに100フライト以上のドローンの飛行試験に成功したという。
この試験では、運航管理統合機能のサーバーや、運航管理システムのAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)、API接続支援サービスが用いられた。同試験には、NEDOのプロジェクトに参加していない一般のドローン事業者も12社参加。これにより、運航管理システムの実用性や、相互接続に関するセキュリティ対策の有効性が実証できたとしている。

相互接続試験の様子(報道発表社:NTTデータ)
NEDOは、同一空域で複数事業者のドローンが安全に飛行するための運航管理システムの開発や、福島ロボットテストフィールドにおける運航管理システムの実証試験を進めている。運航管理システムでは、ドローン事業者が運用する「運航管理機能」が「運航管理統合機能」「情報提供機能」に接続。その結果、ドローンの飛行計画やリアルタイムでの飛行状況、飛行禁止空域など、空域の安全に関する情報を他のドローン事業者と共有することが可能となる。
運航管理システムのうち、ドローン事業者が運用する運航管理機能は、運航管理統合機能が提供する複数のドローン事業者間で、飛行計画(どの経路やエリアで飛行させるかの計画情報)や、飛行状況(飛行させているドローンの位置、高度、速度などの情報)、空域情報(飛行禁止空域や地表障害物などの空域の安全に関する情報)などを共有するサービスを利用。情報提供機能が提供する地図情報、気象情報も用いたという。

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