NTTとNTTドコモ(ドコモ)は、トヨタ自動車(トヨタ)が実施するコンセプトカー「LQ」の試乗会「トヨタ YUIプロジェクト TOURS2020」における車載AI(人工知能)エージェント「YUI」に技術提供する。NTTが「インテリジェントマイク」「音声認識」「音声合成」技術を、ドコモが「行動先読み」技術を、それぞれ提供する。両社が11月21日に発表した。
LQ(出典:トヨタ)
インテリジェントマイク・音声認識・音声合成技術は、会話を中心としたYUIとのコミュニケーションに活用される。自動車内における背景音を抑えながら、乗員の音声だけを抜き出し、深層学習を活用したDNN(Deep Neural Network)を駆使することで、高い音声認識率と人間の声に遜色ない合成音声を提供できるという。インテリジェントマイクは現在、国内外において約800万台の自動車に搭載されている。
行動先読み技術は、NTTグループのAIブランド「corevo」の1つ。スマートフォンを通して得られた各ユーザーの生活習慣や趣味・嗜好をYUIに学習させるのに用いられる。行動先読み技術により、YUIはユーザーの行動を予測して適切な情報をタイミングよく提供するという。なお、LQの試乗拠点にはドコモが5G(第5世代移動通信システム)基地局を設置。高速かつ安定した通信環境を提供するとしている。