京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は12月2日、IoTネットワーク「Sigfox」の位置情報サービス「Atlas WiFi」の提供を開始したと発表した。Sigfoxは現在、LPWA(Low Power Wide Area)を代表するネットワークとして欧米を中心に65カ国で展開されている。
従来、IoTデバイスの位置情報を取得する手段は全球測位衛星システム(GNSS)が一般的だが、消費電力が大きく継続利用できない、屋内の位置測位ができないといった課題があるという。一方、Atlas WiFiはSigfox通信が可能な場所であれば、Wi-Fiアクセスポイントの活用により屋内・屋外問わず低消費電力で位置情報を取得することができる。同サービスはWi-FiアクセスポイントのMAC(Media Access Control)アドレスを基に、数十メートル精度の位置情報(経度・緯度・想定精度範囲)を提供。KCCSはAtlas WiFiにより、物流分野をはじめとする位置情報を利用するあらゆる分野でSigfoxネットワークが利用しやすくなるとしている。
Atlas WiFiは、顧客企業のWi-FiアクセスポイントをAtlas WiFiに組み込む「Private Databaseサービス」で利用することも可能。またGNSSと比較して低消費電力で、数十メートルの精度で位置情報を取得できる。加えて、Wi-Fiアクセスポイントがない場所でもSigfoxの基地局を基にした位置測定サービス「Atlas Native」を組み合わせることで位置情報の取得が可能となる。