調査

スマートシティー関連のテクノロジー支出、日本や中南米が急成長--IDC調査

ZDNET Japan Staff

2020-02-28 12:25

 調査会社のIDC Japanは、スマートシティー関連テクノロジーの支出額の最新予測を発表した。米国や西欧、中国が中心だが、日本や中南米が急成長するとしている。

 それによると、2020年の世界全体の支出額は、2019年比で18.9%増の約1240億ドルに達するという。2019年は投資が最も活発に行われた上位100都市の支出額が総支出額の約29%を占めたという。

 主には、スマートグリッドが支出をけん引し、回復力のあるエネルギーとインフラに関連するユースケースが全体の3分の1以上だった。また、全支出額に占める割合がデータ駆動型公共安全では18%、インテリジェント交通制御では14%だった。

 最大のユースケースはスマートグリッド(電気およびガス)だったが、IDCでは市場の成熟が進んでその他のユースケースが主流化すれば相対的にスマートグリッドの重要性が徐々に下がると予測する。スマートグリッド以外の投資は、固定監視画像データ解析、高度化した公共交通誘導、インテリジェント交通管制、コネクテッドバックオフィスが多く、これら5つのユースケースの合計で全支出額の半分以上を占めた。今後5年間ではVehicle-to-everything(V2X)接続、デジタルツイン、警察官用ウェアラブルに対する支出が急伸すると見ている。

 地域別では、今後5年間を含め米国、西欧、中国が支出額の70%以上を占めるといい、2020年に支出の伸びが最も大きいのは日本と中南米だと予想する。最大の投資見込み地域はシンガポールで、東京は夏季五輪に伴う投資が拡大して2番目になるほか、これにニューヨークとロンドンが続き、これら4都市は、いずれも2020年の支出額が10億ドルを超えるだろうとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]