ISID、日産のクラウドHPC/CAEシステムを構築

NO BUDGET

2020-03-05 12:37

 電通国際情報サービス(ISID)は、日産自動車(日産)のクラウドHPC/CAE環境を大規模解析プラットフォーム「ScaleX」で構築した。HPCとは、大規模で高性能なコンピューターシステムを用いて、単位時間当たりの計算量が非常に多い計算処理を行うこと。CAEとは、製品開発の初期段階からコンピューターを用いた仮想試作・仮想試験を十分に行い、できるだけ少ない試作回数で高品質な製品を開発する設計技術。

 同システムは、衝突解析や流体解析などの大量のマシンリソースを要するコンピューターシミュレーションをクラウド上のHPC環境において実行する際に利用する。これにより、検証ケースが多岐にわたる複雑な解析や、大量のデータ解析時間の大幅な短縮が可能になるという。現在は日産の自社環境と組み合わせて利用しているが、今後はクラウドの全面活用に向けて段階的に移行することを計画している。

 ScaleXは、ピーク時には数万コアを同時に処理することができるプラットフォーム。同基盤により、CAE分野を中心とする300種以上のアプリケーションをマルチクラウド環境で利用できるという。

 日産では製品の多様化・短納期化や、製品構造の複雑化に伴う解析ニーズの増大に応えるため、以前から本格的なクラウドHPC/CAEの活用を検討していた。だが自社環境との連携や段階的移行の実現には、大規模なシステム開発が不可欠であることが課題となっていた。同社は、ISIDが数多くの製造業のクラウドCAE環境構築を支援してきた実績を評価し、システム構築のパートナーとして選定したという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

  5. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]