荏原製作所は、富津工場におけるカスタムポンプの製造ラインに、ACCELIOTのRFIDシステム「STARシステム」を採用した。2020年から稼働を開始している。日本IBMは、STARシステム導入の豊富な実績を生かし、荏原製作所に対してコンサルティングから導入、運用を支援した。
今回稼働を開始したSTARシステムは、カスタムポンプの製造ラインの300m×80mの範囲に導入され、柱に設置した262台のアンテナからの電波により起電したタグを検知し、位置情報データを収集し、タグの付いた部品の位置情報から在庫管理や所在管理ができるようになる。
STARシステムは、最大2万5000平方mという広範囲な空間をカバーでき、タグを付けた商品や人などを200m以上離れた遠距離でも感知できる。タグに電力を供給する機能(送信機)とタグからのデータを読み取る機能(受信機)を独立した装置に分けているため、システム単位で拡張する必要がある一般的なRFIDと比べて、送信機の追加だけで簡単に拡張できる。そのため低コストでのシステム拡充や電源や配線の拡張が可能となる。また、送信機の座標、受電電波強度、入射角からタグの位置を測定するため、空間としてのデータを収集でき、高精度の位置情報データを得られるのも特徴の1つ。