テレワークで有効なグループチャット--Office 365で使えるTeams

山本雅史

2020-04-14 06:00

 新型コロナウイルスの影響で、多くの企業が従業員のワークスタイルを大きく変える必要に迫られている。在宅などで仕事を行うテレワークなどが必須になってきているが、そこで大きな問題になるのが、社員同士のコミュニケーションだ。

 携帯電話やメールなどの登場で、コミュニケーションの仕方が変わってきているが、これらは基本的に1対1のコミュケーションツールであるため、日本の企業のように部や課などグループ単位で仕事を進めていくスタイルだと、グループ内でのコミュニケーションの密度が下がり、仕事のパフォーマンスが低下する。

 そこでテレワークや自宅勤務を前提としたコミュニケーションツールを導入する必要があるだろう。こういった用途に合うのがグループチャットだ。代表的なグループチャットシステムである「LINE WORKS」「Microsoft Teams」「Slack」の3つを紹介していく。今回はMicrosoft Teamsを取り上げる。

Office 365のプランで使用できるMicrosoft Teams

 Microsoft Teams(以下、Teams)は、世界中で利用者が急増している。3月19日にMicrosoftが発表したデータによれば、3月18日までに4400万人のユニークユーザーが利用している。2019年11月時点の利用者数は1日当たり2000万人だったが、4カ月後の2020年3月11日には3200万人、その1週間後の3月18日には4400万人にまで急拡大した。2週間で1200万人ものユニークユーザーがTeamsを利用することになった。

Teamsは単なるグループチャットとしてではなく、ビジネスのコミュニケーションハブになるよう設計されている(日本マイクロソフトの資料より)
Teamsは単なるグループチャットとしてではなく、ビジネスのコミュニケーションハブになるよう設計されている(日本マイクロソフトの資料より)

 Teamsについて、日本マイクロソフトでMicrosft365ビジネス本部 製品マーケティング部 エグゼクティブプロダクトマネージャーを務める春日井良隆氏に取材した(取材は2020年2月7日)。

--Teamsの特徴は何か。

 グループチャットの機能だけでなく、オンライン会議の機能(テレビ会議や音声通話、PCの画面共有などをサポートし、最大1万人までのライブイベントを開催できる。Skype for Businessの機能がTeamsに吸収された)を持っている。さらに、SharePointやOneDrive for Businessなどと連携しているため、Teams内部から簡単にファイル共有などがチームのメンバーと行える。Office 365にTeamsが含まれているので、Word、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリケ-ションなどとの親和性が高い。いわば、企業で利用するインフラや仕事のハブとしてPCやスマートフォンなどにとっては常に起動しているソフトになる。

Teamsのグループチャット画面(日本マイクロソフトの資料より)。TeamsはWindows、MacOS、iPad、iPhone、Android、ウェブブラウザー版などが用意され、Linux版のプレビューも始まっている
Teamsのグループチャット画面(日本マイクロソフトの資料より)。TeamsはWindows、MacOS、iPad、iPhone、Android、ウェブブラウザー版などが用意され、Linux版のプレビューも始まっている
複数のユーザーとテレビ会議もできる。スマートフォンでも複数の画面を表示して、会議ができる(日本マイクロソフトの資料より
複数のユーザーとテレビ会議もできる。スマートフォンでも複数の画面を表示して、会議ができる(日本マイクロソフトの資料より
自宅でリモートワークをする際に、テレビ会議で背景をぼかす機能が用意されている。実際、新型コロナウイルス感染症により、Microsoftは全世界でTeamsを使ったリモートワークを進めている
自宅でリモートワークをする際に、テレビ会議で背景をぼかす機能が用意されている。実際、新型コロナウイルス感染症により、Microsoftは全世界でTeamsを使ったリモートワークを進めている
テレビ会議は簡単に録画できる。録画したテレビ会議の音声をテキスト起こしシステムにかければ、議事録のベースになるテキストを自動作成することもできる。サービスによって精度はまちまちだが、1時間の会議のテキスト起こしを人が行うと非常に時間がかかるだけに、省力化できると便利だ
テレビ会議は簡単に録画できる。録画したテレビ会議の音声をテキスト起こしシステムにかければ、議事録のベースになるテキストを自動作成することもできる。サービスによって精度はまちまちだが、1時間の会議のテキスト起こしを人が行うと非常に時間がかかるだけに、省力化できると便利だ

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