伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、スタートアップ企業のIdeinと共同で汎用的なIoTデバイスを用いた「体温検知AIデバイス」の販売を開始した。最小50デバイスからの販売で、初年度で200社への提供を目指す。
同デバイスは、体表面温度を計測するデバイスに汎用デバイス(Raspberry Pi)を採用しているため、大掛かりな設置工事が不要だという。AI(人工知能)による顔認識機能と表面温度の測定機能を併せ持ち、企業の受付や物流施設の出入口といった人の出入りがある場所に設置して、発熱の疑いがある人を見つけるとしている。
「体温検知AIデバイス」の利用イメージ(出典:CTC、Idein)
来訪者は同デバイスの前で数秒間静止すると、体表面温度が非接触で計測される。設置環境の外気温なども考慮して人物の体温を推定するほか、顔認識の機能も備えているため、受付担当者や警備担当者が条件に該当する人物を特定できるという。
1デバイス当たりの税別価格は、初期費用が12万円からで、管理費用が月額8万円から。
両社は現在、デバイスの場所や対象者の画像データといった検知情報を集約するクラウド型の管理システムを開発している。メールなどで通知することにより、オフィスの出入口を含め、警備担当者が不在の場所にも設置することが可能となる。