新しい価格体系やコンセプト、コールセンター向けサービス「PureCloud」の「Genesys Cloud」への名称変更などを1月に発表したジェネシス・ジャパン(ジェネシス、新宿区)のビジネスが急成長しているという。
6月23日、同社で代表取締役社長を務めるポール・伊藤・リッチー氏は報道向けに開催したオンライン説明会で、2020年1~6月の業績は2019年の1~6月と比べて3桁成長、2020年の4~6月の新規契約数は1~3月と比較して倍以上と説明。

ポール・伊藤・リッチー氏
「業種を問わずに導入が進んでいる。“クラウドから開発する、オンプレミスとハイブリッドでの提供、既存オンプレミスユーザーへのサポートとクラウドへの移行支援”という、掲げてきたクラウドファーストの3つの基本戦略を忠実に運んできた結果」と語る。

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また、「2019年までにあったクラウドの壁がなくなった」(リッチー氏)。エンタープライズ企業を中心に存在した、クラウドを視野に入れながらオンプレミス中心からなかなか進化できないというジレンマが、新型コロナウイルス感染症を機に変化。“(密閉、密集、密接の)3密、在宅対応、対応品質の担保”などが課題の中心となり、クラウドのメリットが生きるサービスの需要が増えていると説明する。
コロナ禍でコールセンターも在宅に移行
Genesys Cloud活用事例として、アステラス製薬(中央区、連結従業員数1万5883人)と東京個別指導学院(新宿区、従業員数520人)を紹介した。アステラス製薬は2019年から国内2拠点のコールセンターでGenesys Cloudを採用している。
全国253教室を展開する東京個別指導学院は、コールセンターを新宿での1拠点の運営から東京、神奈川、埼玉、大阪の4拠点に分散させた。「いずれも導入後にコロナ禍直撃となったが、スムーズに“在宅コールセンター”へ運営を切り替えている」(リッチー氏)

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