UiPathは、日清食品がRPA(ロボティックプロセスオートメーション)基盤「UiPath」を活用して得意先への出荷案内業務を自動化し、在宅勤務スタッフの業務を効率化したと発表した。
開発は、UiPathとパートナー企業との連携によって行われ、リモート体制の中、要件定義、ワークフロー開発、ユーザーテスト、運用開始までを1カ月で完了した。この開発により、月間170時間の業務時間削減が見込まれるという。
出荷案内業務は、システムから出荷案内リストの印刷・仕分けを行ってFAX送信するもので、従来紙ベースと手作業で対応していた。
これに対して、コロナ禍でも商品の供給を継続しなければならないという観点から在宅勤務へのシフトを進める中、紙ベースの出荷案内リストをPDFベースに、FAX送信はPCから行う形に変更することでリモート化し、同業務に携わるスタッフも4月時点で在宅勤務にシフトしている。
在宅勤務にシフトしたスタッフの業務効率化をさらに進めるため、同社はUiPathを活用して、出荷先への出荷案内リストの仕分けとFAX送信作業を全てロボットがボタン1つで行う仕組みを構築した。
日清食品では、ガバナンスコントロール、エンドユーザーコンピューティング(EUC)の観点から、現場部門によるEUC開発によってRPAの活用を進めている。一方で今回の開発においては、UiPathのワークフロー開発における経験とノウハウを高く評価しており、今後は従来のEUC開発だけでなく、専門家によるプロ開発を合わせたハイブリッドCoE(Center of Excellence)体制を検討しているという。