NTT Com、AI映像解析ソリューションを活用し、コワーキングスペースで実証実験

NO BUDGET

2020-08-14 12:54

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とエイベックス・ビジネス・ディベロップメントは、人工知能(AI)を用いた映像解析ソリューション「COTOHA Takumi Eyes」を活用し、コワーキングスペースを安全に利用するための実証実験を開始した。

 実証に利用するのは、エイベックス・ビジネス・ディベロップメントが運営しているコワーキングスペース「avex EYE」で、同施設内の混雑度をAIが判定し、「三密」 回避に役立てる実験を行うほか、今後は在室者マッチング・電子名刺交換などによるコミュニケーションの活性化など、ニューノーマル時代のコワーキングスペースを共同で検討していく。実施時期は、8月13日から2021年1月31日まで。

 avex EYEは、新型コロナウイルス感染症の影響により、3月下旬から運営を一時停止している。ウィズコロナ環境でも共創スペースのニーズは根強く、来訪者が安全に利用できる環境の整備が急務となっていた。今回カメラ映像からリアルタイムに混雑状況を可視化する「COTOHA Takumi Eyes 混雑度可視化技術」を用いることで、感染症対策を強化して運営を再開する予定だという。

 実証では同技術を用いて、施設内に設置した複数台のネットワークカメラの映像をリアルタイムに解析し施設の混雑状況を可視化する。実際の環境で運用することで、同技術の有効性の検証と必要機能の見極めを行う。撮影したデータについては、実験目的の範囲内で2カ月間保存・利用し、保存期間終了後は消去する。

人数カウントと入場規制画面(出典:NTT Com、エイベックス・ビジネス・ディベロップメント)
人数カウントと入場規制画面(出典:NTT Com、エイベックス・ビジネス・ディベロップメント)

 出入りの人数を測定し滞在人数を可視化する実証では、施設の入口付近に設置したカメラの映像から、人の出入り数をカウントし、施設内の滞在人数を把握する。さらに滞在状況をモニターへ表示し、閾値を超えた場合は、警告文の表示やアラート音によって注意を促し、訪問者の入場を制限する。

混雑度可視化画面(出典:NTT Com、エイベックス・ビジネス・ディベロップメント)
混雑度可視化画面(出典:NTT Com、エイベックス・ビジネス・ディベロップメント)

 エリア別混雑度の可視化では、施設のエリアごとに設置したカメラの映像からあらかじめ指定したエリア内の混雑度を計測し、訪問者に向けて施設全体とエリアごとの混雑状況を表示する。訪問者は、モニター表示を見るか事前にメールなどの通知を受け取ることにより、施設内の混雑状況を確認してから施設を利用することができる。また、モニターに表示される利用状況の映像は、人物を匿名化(シルエット表示)しており、個人情報に配慮して表示することが可能だという。

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