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IBM、分子研究にAIやロボティクスを活用する取り組み--「RoboRXN for Chemistry」

Charlie Osborne (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2020-09-25 06:30

 IBMは、分子のモジュラー合成や創薬の際に伴うコストを削減し、時間を短縮するための無償の人工知能(AI)プラットフォームを発表している。このプラットフォームは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との戦いで強力な武器となる可能性がある。

IBM
提供:IBM

 新型コロナウイルスが世界に広がり始めた4月、英国政府は「全力を挙げて」ワクチン開発を推進すると約束した。そして、インペリアル・カレッジ・ロンドンとオックスフォード大学は4250万ポンド(約60億円)の資金援助を受け、数千ものサプライヤーはワクチンの効果と安全性が確認された時点で大量生産できる準備を整えた。

 そして現在、英国のほかにも米国や韓国、ロシアなど、各国で臨床試験が開始されている。ただ、ロシアのワクチンに関しては、テストから集団予防接種の承認までが恐ろしいスピードで実施されていることについて批判の声が上がっている。

 なお、ワクチンに対する期待がある一方で、COVID-19の重症化を抑えるための治療方法を見つけ出す取り組みが続けられている点も忘れてはならない。これは、高リスクグループの人たちや既往症を抱えている人たちが感染した際のことを考えると特に重要だと言える。

 COVID-19の治癒が無理だったとしても少なくとも、この呼吸器疾患が体の弱い人たちに与える影響を緩和する薬剤や治療の発見、開発に取り組むことはできるはずだ。

 COVID-19に取り組むプロジェクトによって、このパンデミックに起因する死者数を減らせる可能性があるとともに、この疾病と戦うための有効な治療方法を発見した研究者らの国にかなりの額のライセンス収入がもたらされる可能性もある。

 有効な治療方法の発見や開発の必要性が差し迫っており、私企業や政府機関から新たな資金が投入されている中、研究チームらはコンピューティング能力や新たなテクノロジーによって創薬プロセスを迅速化する道を模索している。

 コンピューターモデリングによって、病状の改善に寄与しそうな薬剤についての洞察が科学者らにもたらせるようになる。従って、実験薬を臨床試験段階から当局の承認段階へと迅速に移行させる上で、コンピューターモデリングは重要な手段となり得る。しかし、こうしたモデリングは化学組成の決定という白紙に近い状態から始める必要がある。

 ここでIBMの出番がやってくる。同社は化学反応の予測と分子構造の開発のための無償のAIサービスである「IBM RXN for Chemistry」を用いて、新型コロナウイルスに関連するタンパク質の働きを阻害する方法を見つけ出すためのシステム「IBM RoboRXN for Chemistry」を開発した。

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