Microsoftは米国時間9月4日、Chromiumベースの「Edge」、旧版の「Edge Legacy」、「Internet Explorer(IE)11」の各ブラウザーで、「Adobe Flash Player」のサポートを終了するタイムラインを明らかにした。
同社は2020年12月にサポートを終了する計画を2017年に発表しており、それを実行に移す考えだ。Adobe Systems、Apple、Facebook、Google、MozillaもAdobe Flash Playerのサポート終了を同時期に計画している。
Microsoftはブログで、「Microsoft Edge(旧版・新版)とInternet Explorer 11で、『Adobe Flash Player』のサポートを2020年末に終了する」と述べた。
Flash Playerに関するWindowsコンシューマー向けの一般的な方針に、大きな変更はない。Flash Playerは概して、HTML5、WebGL、WebAssemblyのような、オープンなウェブ標準によって置き換えられている。Adobeも2020年12月以降は、セキュリティーアップデートを発行しないとしている。
一方Microsoftは、業務アプリケーションでWindows、同社ブラウザー、Adobe Flashに依存している法人顧客のために継続するサポートの概要を明らかにした。
「このような顧客のために、Microsoft EdgeではInternet Explorerモード機能により、Adobe Flash Playerをプラグインとしてロードできるようにする。Internet Explorer 11はもともと、それが可能になっている。しかし、当社が提供するAdobe Flash Playerから切り替えるとすぐに、他のサードパーティー製プラグインと同様に扱われ、当社からの顧客サポートはない」(同社)
Adobeはブログ記事で、「社内の業務システム(企業のイントラネット上のコンテンツ、インタラクティブなダッシュボード、デジタルトレーニングなど)でFlash Playerを利用している法人顧客は、2020年以降も商用サポートやライセンスが必要な場合がある」と説明している。
Microsoftは2020年12月より後、Microsoft Edge LegacyとInternet Explorer 11向けのセキュリティアップデートを提供しないという。
さらに「2021年1月より、Adobe Flash Playerはデフォルトで無効化され、2020年6月にリリースされたKB4561600よりも古いバージョンは、すべてブロックされる。また、MicrosoftのウェブサイトでホストしているAdobe Flash Player関連のリソースもダウンロードできなくなる」と説明している。
同社は「Update for Removal of Adobe Flash Player」と題するアップデートを、「Microsoft Update Catalog」「Windows Update」「Windows Server Update Services(WSUS)」でリリースする。これはWindowsデバイスからFlash Playerを恒久的に削除するもの。サポート終了前に削除したい場合、秋にMicrosoft Update Catalogから手動でダウンロードできる。Windows UpdateとWSUSでは、2021年初頭に任意のアップデートとして提供する。
Flash Playerに依存しているWindows 10およびそれ以前の企業顧客は、2021年夏に次の節目を迎えることになる。
「2021年夏に、Adobe Flash Playerの動作を管理する専用のAPI、グループポリシー、ユーザーインターフェースをすべて、Microsoft Edge(旧版)とInternet Explorer 11から削除する。『Windows 10』プラットフォームでは、最新の『Cumulative Update』(累積アップデート)を通じて行い、『Windows 8.1』『Windows Server 2012』『Windows Embedded 8 Standard』では、『Cumulative Update for Internet Explorer 11』または『Monthly Rollup』(月例ロールアップ)を通じて実施する」と、Microsoftは説明した。
「またそれ以降は、Cumulative UpdateとMonthly RollupにUpdate for Removal of Adobe Flash Playerを含める。継続サポートに向けてAdobeと協議中なら、こうした変更の影響は受けないはずだ」(同社)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。