CLINKS(中央区、従業員数約740人)は、ITエンジニアの派遣を中心に、ウェブシステムの受託開発や自社アプリ開発、技術者教育事業などを手掛けている。
2017年から、エンジニアを在宅勤務の正社員として採用し、テレワークにより企業に派遣する「テレスタ」という事業を開始した。現在は35人のエンジニアが、フルタイムの在宅派遣エンジニアとして活躍している。
テレワークサポーターで働く時間を可視化
TBE事業部長の疋田氏
同社では2016年10月からテレワークを事業化するプロジェクトを開始し、社内の様々な部署でテレワークを取り入れ、メリット、デメリットの検討を進めていた。その際に課題となったのが労務管理、特に勤務時間の透明性だった。
同社 テレワークビジネスエッセンシャル(TBE)事業部 部長 疋田大輔氏は、「テレワークでは、出退勤をチャットベースで自己申告することが一般的です。しかし派遣事業では、顧客に対して労働時間を証明するために、より高い信頼性が必要でした」と語る。
すなわち、派遣事業をテレワーク化するためには、従業員の出退勤や在席と休憩の時間を客観的に管理する必要があった。しかし出退勤が煩雑になれば、管理者に負担になるだけでなく、現場の従業員にとっても重荷になってしまう。そこで、ITツールの活用を検討しはじめた同社が2017年5月に導入したのが、キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS、港区)の「テレワークサポーター」だった。
顔認証で在席と離席を自動記録
いくつかのツールを比較検討する中で、テレワークサポーターを導入した決め手となったのが、顔認証による勤務時間の管理だ。テレワークサポーターは、ウェブカメラで撮影した顔画像から、自動的に在席や離席を判断し、PCのスクリーンショットとともに記録する。これにより、従業員に負担をかけることなく、1日の業務状況を可視化できる。
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また管理者側のメリットとしては、使いやすいユーザーインターフェース(UI)による手間の削減が挙げられる。疋田氏は「他社のツールでも、PCの画面キャプチャを自動取得する機能などはありましたが、勤務状況の把握のためにCSVエクスポートが必要になるなど、管理が煩雑でした。テレワークサポーターは、ブラウザ上でメンバーの状況を一括して把握することができるので、効率的に管理することができます」と話す。
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