環境シミュレーション研究所は、リアルタイム漁海況情報収集装置であるGPSデータロガーシステムに「TeamViewer IoT」を本格導入した。
同研究所は、携帯通信網と漁船を利用した漁海況情報のリアルタイム収集・解析システムを開発、運用している。今回の導入で、リアルタイムに標本船の正確な操業位置や海況情報を把握するGPSデータロガーシステムの監視やトラブルシューティングがリモートで対応できるようになった。

活用イメージ
GPSデータロガーシステムは、主に自治体や研究所などで使用され、GPS情報から得られる航跡情報以外にも、漁船や調査船に搭載された機器と接続することで、漁海況情報を自動的に収録、転送ができる。
TeamViewer IoTは、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)レスマシンの制御やモニタリングを容易に実現するIoT基盤ソフトウェアで、ユーザーはあらゆるIT機器でIoTを駆使して物理的に機器の操作ができるようになる。可視化や基本的なルールエンジンは簡単かつすぐに使用ができ、専用回線やVPN(閉域私設網)などを用意せずとも、IoTエージェントが安全なネットワークを実現する。
同製品のコンポーネントの一つであるIoTエージェントのリモート端末により、例えば、GPSデータロガーが多く使用されているような狭帯域環境かつ回線が不安定な船上においても遠隔によるサポートが可能になる。IoTエージェントはGUIのない組み込み機器でも動作することができ、エージェント以外に新規投資をすることなくIoTサポートができる。
同研究所では、今回の導入で、遠隔での迅速なサポートが実現し、よりスムーズなトラブル対応が可能になったとしている。また、出張費の削減や新型コロナウイルス感染対策として密になることも避けることができると評価しており、データの収集と同時に問題の早期発見や迅速な対応が可能になったとしている。