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「弥生」シリーズ最新版、法令改正に対応--デジタル化前提の抜本的な効率化を - (page 2)

阿久津良和

2020-11-06 06:45

 9月から提供を開始した記帳代行支援サービスは、会計事務所の記帳代行業務を弥生が代替するものだ。記帳業務は事業者が自ら記帳する「自計化」と、会計事務所が担う「記帳代行」の2種類が存在し、弥生シリーズは前者の自計化を補ってきた。

 だが、岡本氏は「いずれの方法も課題があるものの、自動化を前提にすれば、両者は有効な選択肢となる」と説明。会計事務所専用版の弥生会計となる「弥生会計 AE」に記帳代行支援サービスを実装し、紙証憑のデータ化を実現したという。仕訳業務は弥生会計 AEによる自動化と人間による目視で行う。

 記帳代行支援サービスについて岡本氏は「受注制限を行っているが、予定を上回る状況。繁忙期(2021年の確定申告)に対応できるのが重要だ。デジタル化に伴い将来的には不要なサービスとなるものの、会計事務所に選択肢を提供したい」と説明した。

記帳代行支援サービスの概要 記帳代行支援サービスの概要
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 中長期の取り組みについて岡本氏は「小規模事業者を取り巻く状況として、2020年は大きな転換点」だと強調する。会計業務に関しては青色申告特別控除などが見直され、商取引は電子帳簿保存法の要件緩和、給与所得者であれば各種所得控除の見直しや基礎控除申告書が新設された。

 このように電子化が進む行政手続きだが、2021年10月にはインボイス制度(消費税適格請求書等保存)事業者の登録も始まり、今後設立されるデジタル庁の動き次第だが、マイナポータルの活用も普及するものと想像できる。これらの変化に対して岡本氏は「大事なのはデジタイゼーション(電子化)ではなくデジタライゼーション(デジタル化)。業務のあり方を見直すのがデジタル化」だと語った。

 海外では、イタリアの「eInvoicing」、イギリスの「MTD(Making Tax Digital)」、シンガポールやオーストラリア、ニュージーランドが採用する「PEPPOL」など、請求書に関わるデジタル化は着々と進んでいる。

 国内でも2019年12月には弥生が発起人として立ち上げた社会的システム・デジタル化研究会(Born Digital研究会)の活動を通じて、確定申告制度など各領域のデジタル化について議論を展開してきた。2020年7月には電子インボイス推進協議会(E Invoice Promotion Association:EIPA)を設立し、2020年内をめどに標準仕様の基盤となる国際規格の選定活動を開始した。

 岡本氏は「1年で実現できるのは電子化にすぎない。本来の業務効率化は時間を要する。中長期でデジタル化を前提とする抜本的な業務効率化を官民連携で推進する」と説明する。

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