NTTドコモと北菱電興、金沢工業大学は11月12日、金沢市に5G（第5世代移動体通信）を活用したスマート工場「Smart Smile Factory」を開設したと発表した。電子機器製造で5Gを利用する。工場内で従業員が5Gを活用して業務に当たり、生産機械の効率化のための「Smart」と、従業員のモチベーション向上などのための「Smile」という2つのジャンルで各種機能を提供する。
機能イメージ（出典：NTTドコモ）
当初は、Smileにおいて「遠隔MR（複合現実）会議」と「バーチャル工場見学」の2機能を実用化する。遠隔MR会議では、工場の製造担当者と別拠点に所在する設計担当者がMR空間上で設計図などの3Dデータを共有し、遠隔の社員同士が顔を見ながらコミュニケーションできるようにする。バーチャル工場見学では、製品発注企業が行う品質確認での工場の視察行程を遠隔操縦ロボットの視界に置き換え、ロボットからの映像を5Gで伝送して発注元企業が自社オフィスなどからSmart Smile Factoryを視察できるようにする。
2021年度以降は、Smartにおいて「多視点による製造フロアの一元遠隔モニタリング」、Smileでは「常時映像接続による拠点間交流空間の整備」などに、2022年度以降には、Smartで「無線での製造ライン構築」などにも取り組み、SmartとSmileの各種機能などの融合による新たな教育プログラムの推進と人材育成を検討していくという。
機能ロードマップ（出典：NTTドコモ）
