「Windows 7」はまだ絶滅していない。Microsoftがこの長い歴史を持つOSのサポートを正式に終了してから約1年が経過したが、割合は少ないとはいえ、今もかなり数のPCユーザーがOSの切り替えに抵抗している。
提供:Microsoft
筆者は、Windows 7のサポート終了直前に幾つかの統計を参照して、世界で約2億人のPCユーザーがこのサポート終了を無視し、Windows 7を使い続けると予想した。ただし、この数字が大まかな推計だったことは認める。(自分で計算をしてみたいという人は、1年前の筆者の記事(英語)を参照してみてほしい)
筆者は、2020年末の休暇中にこの問題に立ち戻って最新版のレポートに基づいてもう一度計算してみることにした。その結果、どのレポートの数字も同じ傾向を示していることが分かった。
まずは、United States Government Digital Analytics Programから始めよう。このサイトでは、過去90日間に米国政府のウェブサイトを閲覧した人の生の統計を手に入れることができる。
2019年12月末時点では、アクセスしたPCの75.8%で「Windows 10」が使用されており、Windows 7は18.9%で、人気がなかったWindows 8.xを使っていたのはわずか4.6%だった。
それから1年後の2020年12月末の統計では、Windows 10を使用しているPCの割合は12%増えて87.8%となった。一方、Windows 7は10%以上減少して8.5%となり、Windows 8.xを使用している人もさらに減って3.4%となった(かつては圧倒的なシェアを誇った「Windows XP」は今ではほとんど消え、四捨五入すると0%になってしまう数になっている)。
筆者の1年前の計算が正しければ、この12カ月間で1億台以上のWindows PCが、処分されたか、リサイクルされたか、アップグレードされたことになる。他の統計でも、同様の結果が出ている。
例えば、NetMarketShareの場合、2020年末の数字では、Windows 10の利用率が63.0%から74.0%へと11ポイント増加したのに対して、Windows 7は31.2%から21.7%へと9.5ポイント減少している。
同様に、StatCounter Global Statsによれば、Windows 10を使用しているPCの割合は64.7%から12%以上増加して76.0%になった一方、Windows 7の比率は10%近く減少して17.7%となった。
ただし、これらのパーセンテージを単純な割り算で実数に換算することはできない。なぜなら、分母が分からないからだ。MicrosoftはWindowsのユーザー数を15億人としているが、1年前の記事で書いた通り、筆者は(コロナ禍によってPCの販売台数が再び増えていることを考慮に入れても)実際のWindows PCの数はこれよりもかなり少ないと考えている。とはいえ、その不確実性を考慮しても、少なくとも1億台のPCでWindows 7が使用されていることは明らかだ。実際の数字はこれよりもかなり大きい可能性もある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。