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マイクロソフト、新「Azure Stack HCI」の国内提供を開始

阿久津良和

2021-02-25 16:10

 日本マイクロソフトは2月25日、ハイブリッドクラウド戦略の一環として、新世代の「Azure Stack HCI」を日本市場でも提供を開始することを発表した。

 旧Azure Stack HCIは、Windows Server 2019を中核に、仮想化基盤のHyper-VとSDS(記憶域スペースダイレクト)、SDN(ソフトウェア定義ネットワーク)などを実装し、ハードウェアメーカー各社の事前検証を得たHCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャー)ソリューションとして提供された。新しいAzure Stack HCIは、2020年7月に発表され、ハイブリッド/マルチクラウドを管理する「Azure Arc」と密に連携したAzure Stack HCI OSを基盤にWindowsやLinuxといった仮想マシン、Azure Kubernetes Service(AKS)によるコンテナー基盤として稼働する。

新しいAzure Stack HCIの構成
新しいAzure Stack HCIの構成

 同日の記者説明会で業務執行役員 Azureビジネス本部長の上原正太郎氏は、「将来性が高いデジタル化を促進するため、われわれは選択肢を提示したい」と述べた。同社は、2021年度のAzureに関する注力分野の1つに、ハイブリッドクラウドソリューションを掲げる。

 説明会で引用されたMM総研の「国内オンプレミス仮想化基盤の利用状況および更新方法に関する調査(2020年12月)」によれば、企業でのオンプレミス基盤の更新方針は、30.7%が「オンプレミスのみで移行」、45.2%が「オンプレミスとクラウドへの移行」、10.4%が「クラウドへの完全移行」を望んでいる。上原氏は「約5割が何らかの形でクラウド移行を希望する一方、既存環境の即時のクラウド移行はハードルが高く、ハイブリッドクラウドが必要とされている」と分析する。

日本マイクロソフト 業務執行役員 Azureビジネス本部長の上原正太郎氏
日本マイクロソフト 業務執行役員 Azureビジネス本部長の上原正太郎氏

 MM総研は、日本市場で稼働する仮想化サーバーの台数や仮想化基盤の導入時期も調査しており、各データから推定される仮想化サーバー稼働台数を年間約8万~14万台とする。

 これらを踏まえてマーケティング&オペレーションズ部門 Azureビジネス本部 プロダクトマーケティング部 プロダクトマネージャーの佐藤壮一氏は、「ハイブリッドクラウド市場そのものが進化し、成熟した存在になりつつある」とした。人工知能(AI)や機械学習といった用途はパブリッククラウド向けだが、エッジコンピューティングやレガシーアプリケーションなどの既存資産、パブリッククラウドへ上げることができない機密情報は、オンプレミスで管理した方が安全と言われる。佐藤氏は、新しいAzure Stack HCIに対して、「(オンプレミスとクラウドに対して)一環した管理基盤となるAzure Arcと密な統合を図ることで、Microsoft Azureで提供しているAKSなどマネージドサービスを提供する」と説明した。

日本マイクロソフト マーケティング&オペレーションズ部門 Azureビジネス本部 プロダクトマーケティング部 プロダクトマネージャー 佐藤壮一氏
日本マイクロソフト マーケティング&オペレーションズ部門 Azureビジネス本部 プロダクトマーケティング部 プロダクトマネージャー 佐藤壮一氏

 新しいAzure Stack HCIは、デル・テクノロジーズが3製品、日本ヒューレット・パッカードが4製品、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズが4製品、NECが2製品、日立製作所が2製品、富士通が3製品のソリューションを提供する。また、導入支援早期パートナーとしてJBCC、日本ビジネスシステムズ、日商エレクトロニクスが参加する。

6社のOEMから提供される新しいAzure Stack HCI
6社のOEMから提供される新しいAzure Stack HCI

 JBCC ソリューション事業 PFS事業部長 理事の大島貴幸氏は、ユーザー企業のハイブリッドクラウド需要について、顧客の期待がTCO(総保有コスト)の最適化と運用管理の低減の2つにあると指摘する。「だが、レガシーアプリケーションへの影響度やソフトウェアパッケージのクラウド対応状況が課題。クラウド移行では事前に影響を評価し、移行時に問題となるコストと性能、可用性のバランスを取る」と話した。

 同社の検証結果によれば、新しいAzure Stack HCIはほかのHCI製品に比べて約50%コストを削減し、IOPSは1.2~2倍になるという。「特にスループットは他の製品をしのぐ8~10倍になる。クラスタリング構成も容易でお客さまも使いやすい」(大島氏)という。

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