理化学研究所(理研)と高度情報科学技術研究機構、富士通は3月8日、開発・整備を進めていたスーパーコンピューター「富岳」が9日に完成し、同日に共用を開始すると発表した。
富岳は2014年に開発がスタートし、2019年12月に出荷を開始、2020年5 月に全筐体の搬入を完了した。共用開始に向けた開発と整備が進められ、2020年6 月と11月にはTOP500やHPCG、HPLAI、Graph500で世界第1位を獲得した。直近では、新型コロナウイルスに関する飛まつのシミュレーションなどでも注目を集めた。
高度情報科学技術研究機構は、富岳の共用開始以降も文部科学省が設置する富岳を活用した「成果創出加速プログラム」を継続するほか、2021年度は一般や産業の利用課題として74件(一般課題39件、若手課題7件、産業課題14件、利用促進課題15件)を採択している。早期の成果創出を狙った小規模課題やアプリケーションの動作検証、性能評価を試行する課題にも取り組むという。
富岳システム(出典:理化学研究所)