富士通クラウドテクノロジーズとJAXA、衛星データ前処理ツールの機能・性能を検証

NO BUDGET

2021-03-10 07:00

 富士通クラウドテクノロジーズは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した衛星データの前処理ツール「Asist(Automated Satellite Image Stacking Tool)」の機能/性能をJAXAと共同で検証した。

 このツールを利用することで、利用者は観測期間、領域、衛星画像種類などを指定するだけで、複数の衛星データを自動で一元的に検索でき、ダウンロードが可能となる。これまで専門家が手動で行っていた衛星データの前処理を可能な限り自動化し、衛星データに知見がなくても簡単にデータを取り扱うことができる。

衛星データ前処理ツールの主な機能(出典:富士通クラウドテクノロジーズ)
衛星データ前処理ツールの主な機能(出典:富士通クラウドテクノロジーズ)

 富士通クラウドテクノロジーズは、人工衛星取得データ取得サービス「Starflake」の提供を通し、衛星データの取り扱いに関する見識と技術力を有しているという。JAXAはこれらの見識と技術力を評価し、今回の共同検証を同社に依頼した。

Starflakeサービス概要(出典:富士通クラウドテクノロジーズ)
Starflakeサービス概要(出典:富士通クラウドテクノロジーズ)

 共同検証では、同ツールを実際に利用し、アウトプットの確認やエラーチェックと、新規利用者を想定した目線から改善案の提示と性能評価を行った。また、ツールの活用により想定される衛星データの新たなビジネス利用案をJAXAに提案したという。

 同ツールは現在、研究、教育領域の希望者に無償で提供されており、JAXAは今後さらなるデータセットの追加対応、改修、データベース化、統合型データ配信システムの開発/公開を予定している。

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