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AWSとHugging Faceが連携、オープンソース深層学習の"大衆化"へ--幹部に聞く

Tiernan Ray (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2021-04-12 06:30

 2年前のことだ。米ニューヨークの人工知能(AI)スタートアップであるHugging Faceは、自然言語処理の分野に颯爽と登場すると、多くの主体が最先端の深層学習の世界に簡単に参加できる道を開く技術をもたらした。同社の「Transformers」は、Googleの「BERT」をはじめとする数多くの自然言語処理用ニューラルネットワークに素早く対応できるプログラミングキットで、現在主流のプログラミングフレームワークである「PyTorch」や「TensorFlow」から呼び出せるライブラリーとして公開された

 Transformersの人気は急速に高まっている。同社によれば、今では5000社以上の企業がこのライブラリーを使用しているという。

 このツールキットの人気は、世界最大のクラウドコンピューティングプロバイダーであるAmazon Web Services(AWS)にも認識されていたようだ。両社は3月、TransformersとAmazon AWSの優れたプログラミングツールを組み合わせて利用できるようにするためのパートナーシップを結んだと発表した。

 Hugging Faceの共同創業者であり、同社の最高経営責任者(CEO)を務めるClement Delangue氏は、米ZDNetが3月に行ったインタビューで、「NLP(自然言語処理)の分野で主流のオープンプラットフォームになった当社にとって、クラウドプラットフォーム市場のリーダーであるAWSと緊密に連携を取ることは重要だ」と述べた。

 またAmazonの機械学習サービス担当バイスプレジデントであるBratin Saha氏も、同じインタビューで、「当社の多くの顧客が以前からNLPにHugging Faceを使用している。今回の連携は、それらの顧客にさまざまな機能を提供するためのものだ」と述べている。

 このパートナーシップはいくつかの部分から構成されている。Hugging Faceはこれまでに、Amazonの機械学習のデプロイを支援するツール群である「SageMaker」上で、2つの新しいサービス(「AutoNLP」と「Accelerated Inference API)を構築している。またHugging Faceは、AWSを「推奨クラウドプロバイダー」として選択したとしている。

 このパートナーシップでは、まず「DLC(Deep Learning Container)と呼ばれる深層学習に特化したコンテナサービスを提供する。これを利用すれば、Hugging Faceが持っている7000種類以上の自然言語処理モデルライブラリーのデプロイを高速化できるという。

 そしてそのすべては、SageMakerの開発環境に統合されている。今回のパートナーシップは、Amazonにとって大きな勝利だと言えるだろう。同社は12月に開催した年次イベント「re:Invent」で、機械学習の開発をスピードアップするためにSageMakerを使っている実務者が増えていると述べていた

 2017年にリリースされたSageMakerは、そうしたタスクの設定や実行に必要な、単調で面倒な仕事の多くを自動化できるツール群だ。

 「ソフトウェア1.0のオープンソースの時代と比べると、もっとも大きな課題は使いやすさだ」とDelangue氏は言う。「機械学習は研究主導の分野であり、NLPの研究者以外の人々が利用するのはかなり難しい」

 Delangue氏によれば、今回の協力関係はそれを使いやすくするための大きな一歩であり、異なる技術スタックの間を橋渡しし、それらをうまく統合するための取り組みだという。

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