アクセンチュアと京都大学は、社会課題の解決に向けた人工知能(AI)の活用において協業する。
これに基づき、京都大学総合生存学館ソーシャルイノベーションセンター(京大SIC)とアクセンチュアAIセンターは、国際連合が推進する持続可能な開発目標(SDGs)の実現に貢献するAIモデルを共同開発するほか、AI人材交流も開始する。
共同研究の推進に当たり、アクセンチュアのAI専門家が京都大学の研究員として研究プロジェクトに参画する。また6月に学部生、院生、研究者に向けたアクセンチュアのAI人材育成プログラムを開始し、次年度以降3年間にわたる講義の開講を目指す。
京大SICは、「水・エネルギー・防災」「ブロックチェーン」「有人宇宙学」「ウェルビーイング(主観的幸福)」の4領域で先進研究を推進している。
共同で取り組む研究の第1弾として、各種気象情報や地球観測データと先端のITやAIを組み合わせ、ハザードマップなどのリスク情報を詳細化し、自然災害に対する社会のレジリエンス(回復力)向上を目指す。また、大規模停電や人工衛星損壊など、太陽面爆発現象や宇宙放射線について、ビジネス被害の軽減に貢献する新たな仕組みの構築に取り組む。
さらに、SDGsで掲げられている17の目標のうち、「全ての人に健康と福祉を」に寄与する労働者や高齢者のウェルビーイング向上、「気候変動に具体的な対策を」に寄与する中長期の気候変動に対する企業のBCP(事業継続計画)や環境負荷低減に関する共同研究の検討も進める。