「Windows 10」を数年使ってきているユーザーであればおそらく、基本的な操作を習得し、相応の生産性を上げているはずだ。しかし、生産性向上をもたらす興味深い機能の中には、その存在に気付きにくいものもあるかもしれない。これは特に、Microsoftが機能アップデートの一環として追加した新機能について言えることだ。リリースノートを読んでいないユーザーの中には、新機能に気付いていない人もいるかもしれない。
本記事のポイントはそこにある。以下では、時間を節約し、不要なクリックの削減に役立つと断言できる一方、存在していることが分かりにくいWindows 10の機能を5つ紹介する。
切り取り&スケッチ
画面の任意の場所をキャプチャーし、注釈を付加し、共有する
注釈ツール(ボールペンや鉛筆、蛍光ペン)を使えば、「切り取り&スケッチ」でキャプチャーした画像に書き込みを入れられる。
Windows 10の初期、すなわち2015〜2018年のリリースから同OSを利用している読者の中には、この機能に気付いていない人もいるかもしれない。この機能は、Windows 10の初リリース後、3年以上もたってから、(具体的には「Windows 10 October 2018 Update」で)一般ユーザー向けに提供された。そして最初のバージョンが提供されてから現在に至るまで、着実な進歩を遂げてきている。
画面全体、あるいはその一部をキャプチャーし、共有するという機能がどれほど頻繁に役立つかのかを考えてみてほしい。「Twitter」上でスクリーンショットを共有する?この機能の出番だ。自らの居場所を友人に見つけてもらえるよう、地図の一部をコピーする?もちろんこの機能はうってつけのものとなる。ソーシャルメディア上で見つけた誰かのとんでもない投稿を記録する?残念ながらそういった用途でも使える。
「macOS」でも同様の機能があり、複数のキーボードショートカットで呼び出すようになっているが、Windows 10ではすべてが1カ所にまとめられている。Windowsキー+シフトキー+Sを押下すればスクリーンショットモードになるため、ツールバーから好きなキャプチャーオプション(全画面表示/ウィンドウ/四角形/フリーフォーム)を選択し、エンターキーを押下すればよい。その後、「切り取り&スケッチ」アプリを開けば、キャプチャーした画像の切り取りや編集、注釈の記入、ペースト、印刷、保存、共有が可能になる。
また、キーボードショートカットを覚えておく必要すらない。「アクションセンター」を開き、「画面領域切り取り」をクリックあるいはタップしてもよい。さらに簡単に使えるようにしたい場合、切り取り&スケッチアプリの設定メニューで[PrtScnボタンを使用して画面切り取りを開く]を選択すれば、PrintScreenをホットキーとして割り当てられるようになる。
なお、この機能は将来的に廃止される予定の「Snipping Tool」アプリを置き換えるものとなっている。もしもSnipping Toolアプリを使い慣れており、同じような方法で切り取り&スケッチアプリを使いたいというのであれば、切り取り&スケッチアプリを開き、そのツールバーから画面のキャプチャーを選択すればよい。