海外コメンタリー

「Windows 11」はどうなる?--次世代Windows発表イベント迫る

Jason Perlow (ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2021-06-24 06:30

 Microsoftは米国時間6月24日に、次期バージョンの「Windows」を発表する予定だ。リークされたビルドの画像や動画とみられるものや、イベントに向けてMicrosoftが公開したティザー動画など、あらゆる証拠がこの新バージョンの名称が「Windows 11」であることを示しているようだ。

 これまで「Windows 10」は、Windowsの最後のバージョンになると考えられてきたし、少なくともMicrosoftは、2015年にそういうメッセージを発している。これは、それ以降のアップデートが、それまでのような「ビッグバン」的なリリースではなく、段階的なものに限定されることを意味していた。

 では、なぜ今になって新しいメジャーバージョンのWindowsが登場するのだろうか。

Windowsのアップグレードに関する歴史から得られた教訓

 では、これまでの記憶を振り返ってみよう。Windows 10が登場する前は、OSが大きく変わる大規模なリリースが行われていた。そして新バージョンの登場は、アップグレードを強いられる消費者や企業にとっては大きな苦労が伴うものだった。例えばコンシューマー市場では、「Windows 95」「Windows 98」「Windows ME」が、今も使われている「Windows NT」のカーネルとシステムアーキテクチャーを採用した「Windows XP」にアップグレードされたことは、消費者にとって大きな出来事だった。

 またその頃までのエンタープライズ市場では、「Windows NT 3.51」や「Windows NT 4.0」に移行していた業界も一部あったものの、ほとんどの企業はWindows 95/98から直接「Windows 2000」に移行して「Active Directory」を導入し(そしてデータセンターでは「LAN Manager」とNovellの「NetWare」からWindows NTに移行し)、その後Windows XPに移っている。これらの移行は、それぞれ別の多くの理由で、どれも企業にとって苦労を伴うものであり混乱の元だった。私たちはその後、「Windows Vista」のごたつき、「Windows 7」への移行、「Windows 8」のUXの不評を経験した。

 波瀾万丈な20年だったと言っていいだろう。しかし、2015年の夏にWindows 10が登場してからは、多少の平穏が訪れた。そして数年前には、新機能が導入される段階的なアップグレードが供給されるペースが年2回に変更された。このやり方は、単なるバグ修正やサービスパックだけでなく、新機能を導入するためのパターンになった。

 つまりMicrosoftは、新機能を数年に1度まとめて導入するのではなく、1年に2回、定期的に導入することにしたわけだ。この年2回の定期的なアップデートのおかげで、Windowsは最新の機能を備えた先端的なOSであり続けている。

 では、Windows 11はどんなものになるのだろうか。Ed Bott氏の最新の記事を読む限りでは、ユーザーエクスペリエンスが新しくなるほか、Windows 11には「Windows 10の秋のアップデート」だと言っても構わない程度の変更内容しかない可能性もある。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]