乃村工藝社、国内グループ7社の基幹システムを刷新--連結決算業務の効率化・早期化に寄与

NO BUDGET

2021-06-24 12:34

 乃村工藝社は、本社を含めた国内グループ会社7社の基幹システムを刷新した。新システムはNTTデータ・ビズインテグラルのERP(統合基幹業務システム)パッケージ「Biz∫」で更改された。2020年9月に稼動、2021年2月に半期決算の処理が完了している。

 導入に当たっては、経営観点と現場業務の両面で十分な専門性を保有していることを評価し、ビジネスブレイン太田昭和(BBS)が導入ベンダーとして指名された。

 乃村工藝社は120年以上の歴史の中で、専門店や百貨店などの商業施設から、ホテルやオフィスといった各種施設に加え、博物館・美術館、ショールームなどの展示、さらには博覧会・イベントといったプロモーション分野に至るまで幅広く事業を展開している。

 同社では、10年以上前に導入した基幹システムの保守切れが迫るほか、DX(デジタル変革)推進に向けたシステム刷新の必要性、事業拡大によるシステム機能不足、過年度データの蓄積によるレスポンス悪化など、複数の課題が顕在化していた。

新基幹システム構成図
新基幹システム構成図

 新基幹システムは、販売・会計・原価・人事といった業務アプリケーションにBiz∫、システム共通基盤に「intra-mart」を採用し、Amazon Web Services(AWS)のクラウド基盤上に構築された。

 旧システムでは経営管理に関する各種情報が複数システムに分散されており、コード体系も不統一なため、円滑な情報の活用が困難となっていた。そこで新基幹システムの構築に合わせ、散在していた会計情報・非会計情報を統合データベースにコード体系を統一した上で蓄積し、分析・レポーティングを可能とする基盤を整理した。

 また飲食・物販事業を営むグループ会社では、建設事業向けに最適化された旧基幹システムに業務を合わせて利用しており、業務が複雑化していた。新システムでは、非建設業である飲食・物販事業を営むグループ会社向け機能についても、高い適合度を有する製品を選定することで、グループ全体で効率的な業務が行える基盤を構築している。

 さらにグループ内の取引業務効率化の面では、システムが分かれた状態で運用していたため、非効率な業務・運用が発生していたが、新システムでは、グループ内取引を1つのシステムフローとして構築したことで、連結決算業務の効率化・早期化に寄与している。

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