ワークデイ、財務管理を提供--従業員データに基づいて組織や事業の再編を迅速に

阿久津良和

2021-07-08 06:45

 ワークデイは7月7日、企業の財務管理を担う「Workdayファイナンシャルマネジメント」の国内提供を開始した。人材管理の「Workdayヒューマンキャピタルマネジメント(Workday HCM)」に蓄積した人事情報や財務情報、各システムのデータを統合することで、従来の統合基幹業務システム(ERP)にある財務会計では難しかった、財務観点から人事資本を管理できるという。

Workday エグゼクティブプレジデント兼日本担当ゼネラルマネージャー(ワークデイ社長) 正井拓己氏
Workday エグゼクティブプレジデント兼日本担当ゼネラルマネージャー(ワークデイ社長) 正井拓己氏

 2018年から日本語化に着手し、クックパッドがWorkdayファイナンシャルマネジメントを先行導入してきた。また、国内展開を支援するパートナー企業として、PwC コンサルティング、アクセンチュア、デロイトトーマツコンサルティング、日本IBMが名を連ねる。

 米本社Workday エグゼクティブプレジデント兼日本担当ゼネラルマネージャー(日本法人社長) 正井拓己氏は「企業戦略の実行と拡大した溝を埋めるには、過去のERPモデルからの脱却が必要だ。たとえば断片的なデータ依存や硬直化したビジネスプロセスから脱却しなければ、不確実な時代の経営スピード感や継続的な変化を企業内で実現するのは難しい」と、「Workday Enterprise Management Cloud(EMC)」構想の重要性を述べた。

財務情報と人材情報を統合して連携運用

 米本社は財務や人事、計画といったビジネスに関わる業務をクラウドで構築するWorkday EMC構想を推進してきた。国内でも日本法人は人材管理のWorkday HCM、企業戦略策定を支援する「Workdayプランニング」を展開してきた。7月7日から提供を開始したWorkdayファイナンシャルマネジメントが加わることで、人事や経理、経営戦略の各部門のクラウドシフトが加速させられる。

 Workdayファイナンシャルマネジメントは財務の一般的な会計機能を提供すると同時に、財務情報と人材情報を統合する連携運用が可能。正井氏は「(Workday HCMとWorkdayファイナンシャルマネジメントの)両者はオブジェクトデータモデルで、従業員マスターなど(各種情報)がひも付いている。組織変更時も会計処理や財務情報に引き継がれ、ダッシュボードなどに反映し、経営環境の変化にも迅速に対応できる」と説明した。当然ながら国内市場展開では、消費税や源泉徴収税など日本国有の機能も備える。

Workdayファイナンシャルマネジメントの主な特徴 Workdayファイナンシャルマネジメントの主な特徴
※クリックすると拡大画像が見られます

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]