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システム運用管理ってどんな仕事?--業務や役割の基本を解説

宮下竜太 (BFT)

2021-08-05 07:00

1.運用管理とは?

 ITシステムは、開発が終わると運用が始まる。ITシステムの役割は年々大きくなっており、動いていることが当たり前の世界である。ひとたび障害が起きれば、大きな影響を及ぼす存在でもある。世間で話題になった銀行のシステム障害を覚えている方も多いだろう。電気や電車などと一緒でまさに社会基盤である。

 そんなシステムが安定してサービスの提供を続けるためには、日々システムと伴走し続けることが必要である。ITシステムは作ってしまえば自律的に動き続けてくれるのではないかと思われるかもしれないが、実際には結構な人手が必要となる。

 広辞苑には、「運用」について「うまく機能を働かせ用いること。活用。」とあり、「活用」については「管轄し処理すること。良い状態を保つように処置すること。とりしきること。」とある。管理システムの機能を上手に働かせ、継続的な改善により安定稼動を保つようにすることがシステムの運用管理に求められているのだ。

2.運用管理の仕事

 システムを運用管理する上で計画・チェック・改善など長期で取り組むものもあるが、日々のレベルでは具体的にどのような作業を行っているのだろうか。もちろんシステムによって実施する内容は異なってくるが、代表的なところでは下表の通りだ。

キャプション

3.運用管理の詳細

3.1.稼働監視、パフォーマンス監視、ログ監視

3.1.1.内容

 ハードウェアは故障する、ソフトウェアも停止する/固まる/動いているけどバグが顕在化など、システムはなかなかこちらの理想通りには動き続けてくれない。そこで、障害が発生した時に即座に気づいて対処できるようにと、ポイントを決めて監視を行っている。監視ポイントはシステムで提供しているサービス内容を鑑みて決めるものだが、ここからはウェブシステムを例に話を進めたいと思う。

 下図は監視の概要となるが、一般的には監視サーバーを準備、監視対象のネットワークやサーバーにアクセスできる専用の運用管理用ネットワーク経由で監視を行っている。障害などを契機に監視対象から通知が送られてくるようにすることもよく使われる。また、システム利用者と同じ経路(インターネットやWAN経由)からの確認で得られる情報も有用である。

図1

 なお、下表に監視ポイントの一例を示すが、これ以外にも数多く考えられる。イメージをつかむ程度に斜め読みしていただければと思う。このような監視によって常に情報収集を行い、通常運用時のシステム状態を把握し、比較をすることで障害検知や早期復旧が可能となる。

表2

3.1.2.障害の実例

 実際にはどのような障害が発生するのだろうか。筆者自身がさまざまな顧客のシステムに携わる中で経験した記憶に残る障害の一例を紹介したい。

表3

 重要なシステムの場合、ハードウェア故障に備えて冗長のハードウェアが準備されていたり、ソフトウェアであれば自動で再起動するといった仕組みが備わっているため、即座にシステム停止とはならないように工夫されている。ただし、過去の証券システムでの障害のように冗長していても切り替わらないなどの問題も起きる。そうなるとまた、再発防止のための原因追及や恒久的な対処も必要になる。

3.1.3.監視で使われるツール/ソフトウェア

 各種コマンドの組み合わせだけでも監視は十分可能であることから、スクリプトを作りこんで監視を行っているシステムもある。ただし、規模の大きなシステムとなってくると、管理面からオープンソースソフトウェア(OSS)や市販の運用管理ソフトを使うことも多い。ここでは代表的な監視関連製品を紹介する。

表4

 自社製品の方がノウハウを提供でき売り上げにもなるのだろう。この手のシステム運用管理製品はシステムに携わるITベンダーの製品が使われることが多い。OSSでも使い勝手の良い製品もあるが、特にZabbixは導入されるケースが多くなってきていると感じる。ただ、初めて触れる方にとっては概念理解や初期導入で少し難しい点があるのは否めないため、事前に検証してみることをお勧めする。

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