Lazuliは8月3日、商品マスターをクラウドで提供する「Lazuli Product Data Platform(PDP)」を食品・飲料に特化した商品情報提供サービス「Lazuli PDP for F&B」(PDP F&B)の提供を開始した。同社は6月8日に製薬業界向けの「Lazuli PDP for Pharma」(PDP Pharma)の提供を開始している。
(左から)代表取締役 CEO/CTO 萩原静厳氏、CXO 國貞航氏
代表取締役 最高経営責任者(CEO)で最高技術責任者(CTO)である萩原静厳氏は、数百万種におよぶ膨大な商品情報に伴う食品・飲料のデータ流通をPDP F&Bで解決し、「われわれを土台に工数や作業時間の削減、独自のマーケティング活動に役立ててほしい」と主張した。
デジタルで活用するためのデータ整備コストが大きい
2020年7月22日に創業したLazuliは、商品情報を収集や整理、拡張して、商品情報を提供するPDPの開発と提供を続けてきた。前述の通り、製薬業界向けは提供済みだが、今回は食品・飲料に焦点を当てた。最高顧客体験責任者(Chief eXperience Officer:CXO)國貞航氏は、その理由をこう説明した。
「従来は“商品名+価格”が中心だったが、販売チャネルの拡充に伴い、必要な情報量が増加する。食品・飲料は低単価商品が多くSKU数が増える傾向があり、デジタル販売チャネルを活用するためのデータ整備コストが大きい。また、消費者の購買体験向上に必要なデータ量も増え、従来の手法ではコストがかさむ。これらの課題をプロダクトで解決したい」(SKU:Stock Keeping Unitは在庫管理でのアイテムの最小識別単位)
PDPは販売時点情報管理(POS)システムのデータや各種ログに代表される顧客データと、商品マスターや仕入れ決済情報などの商品関連データを利用しやすい形状に加工、整理し、分析結果からサプライチェーン管理システム(SCM)やマーケティング、店舗改善などに結びつけるデータプラットフォーム。
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