海外コメンタリー

スマートシティがランサムウェアの被害に遭うのは「時間の問題」--対策が急務に

Danny Palmer (ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2021-09-07 06:30

 ランサムウェア攻撃は今後も悪化する一方であり、いずれは5G化されたスマートシティのインフラが被害を受けるだろう。米ZDNetのインタビューに答えたサイバーセキュリティ専門家はそのように警告した。

 ランサムウェア攻撃を仕掛けるサイバー犯罪者は、しばしば行政機関を標的にしている。これは、公共部門のIT予算が不足しており、ネットワークが攻撃に脆弱であるという理由だけではなく、そうしたネットワークが社会に必要不可欠なサービスの提供に使われているからだ。

 地方自治体の行政機関が身代金を支払ってネットワークの暗号化を解き、サービスを復旧させる例が出ていることで、行政機関は恐喝行為の格好の標的になっている。

 緊急通報対応や、運送、交通信号管理、CATVなどをはじめとする都市インフラは、より良く、より効率的なサービスを提供するために、データ収集のための5Gを使用したモノのインターネット(IoT)サービスやセンサーに接続される例が増えている。

 しかしネットワーク化された都市は、サービスを改善できる可能性がある一方で、IoTデバイスのセキュリティが低ければ、ランサムウェア攻撃の格好の対象になってしまう。現在のランサムウェアの状況を考えれば、そうした都市が攻撃を受けるのは時間の問題にすぎない。

 Fortalice Solutionsの最高経営責任者(CEO)であり、ホワイトハウスの元最高情報責任者(CIO)でもあるTheresa Payton氏は、米ZDNet Security Updateのインタビューに対して、「私は、今から2年以内に、5Gを使用したスマートシティがランサムウェアの被害を受けると予想している。そして今のところは、この予想が覆りそうだと思わせるようなことは起こっていない」と語った。

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