NECは、ホテルマリナーズコート東京(東京・晴海)で、ホテルの従業員向けに顔認証と虹彩認証を組み合わせたマルチモーダル生体認証による入館管理システムの実証実験を行った。ホテル業界初の取り組みになるという。
今回の生体認証の仕組みは、NECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術であり、高い利便性によりさまざまな用途で導入が加速している顔認証技術と、左右の目で異なる虹彩情報を用いて高度な個人識別が可能な虹彩認証技術を統合し、認証を行う。
なお、この仕組みは、厳格な本人確認が必要な利用環境において、他人が認証を行った場合に本人であると誤認してしまう割合である「他人受入率」が100億分の1以下となっている。
マルチモーダル生体認証利用の様子
実証実験では、従業員の通用口にマルチモーダル生体認証による入館システムを設置した。通用口を利用する従業員の本人確認を行うとともに、入館管理システムとの連携による履歴管理を行った。マスク着用のまま非接触で本人確認ができるため、新型コロナウィルス感染症などの感染リスクの低減にも貢献できたという。
今後、NECでは、この認証の仕組みについて2022年春の製品化を目指す。