「Windows 11」のリリース、10月5日は間もなく

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2021-10-03 08:30

 Microsoftがメインストリームユーザーに対する「Windows 11」のロールアウトを開始するまで、あと数日となった。

 アップグレード可能な「Windows 10」搭載PCに対するWindows 11のロールアウトが開始されるのは10月5日で、Windows 11がプレインストールされたPCの販売もこの日以降に始まる。

 なお、MicrosoftがWindows 11に搭載すると発表していた機能の中には、リリース時点では提供されないものがある。それは、「Microsoft Store」で「Android」アプリを入手する機能だ。Microsoftは8月、今後数カ月以内に、この機能のプレビュー版を「Windows Insider」プログラムの参加者向けに提供すると明らかにした。同社は、これを実現するために、AmazonおよびIntelと協力しながらWindowsのAndroidサブシステムを開発している。

 Windows 11のロールアウトは、10月5日から2022年半ばにかけて段階的に進められる予定だ。このOSは、まず新しいデバイスに提供される。市場にすでに出回っているPCに対するロールアウトは、「ハードウェアの対応状況、信頼性の指標、デバイスの使用年数などをはじめとする要素を考慮に入れた、インテリジェントなモデル」を用いて進められるという。

 Windows 11に対応可能なデバイスを持つWindows 10ユーザーには、アップグレードが可能になったタイミングで「Windows Update」を通じて通知される。また、対応デバイスで [設定] > [Windows Update] > [更新プログラムの確認] を実行して、手動でアップグレードを試みることもできる。

 Microsoftは先週、「PC正常性チェック」アプリの改良版をあらためて公開した。これを利用すれば、自分のPCがMicrosoftが定めるアップグレード要件を満たしているかどうかを確認できる。Microsoftがアップグレード対象外だと判断したPCについても、公式には「サポート対象外」になることを理解した上で、自分でPCをアップグレードする選択肢もある。Microsoftは、それらのデバイスはセキュリティアップデートを受けられる場合と受けられない場合があると述べている。

 Windows 11に興味がない、あるいは移行の準備が整っていない個人や企業は、Windows 10を利用し続けることもできる。Windows 10のサポートは2025年10月14日までは継続される。(2021年の秋にはWindows 10の新しい機能更新プログラムもリリースされる予定で、これは「Windows 10 21H2」と呼ばれる非常に小規模なアップデートになる見込みだ。Microsoftは、Windows 10に今後も「22H1」「22H2」などの機能更新プログラムを提供し続けるかどうかを明らかにしていない)。

 筆者は、Windows 11へのアップグレードが提案されることを望まないユーザーが通知をブロックするツールは提供されるのか、そのようなユーザーがどの程度いるのかをMicrosoftに尋ねた。Windows 11が必要ない場合もあるからだ。この問い合わせに対して、Microsoftからは、「Microsoftは、その選択を顧客の手に委ねている。顧客がアップグレード可能なWindows 10デバイスを所有している場合は、Windows Updateを通じて通知され、顧客自身がWindows 11にアップグレードするか、Windows 10を使い続けるかを判断することができる」という回答があった。

 MicrosoftがWindows 11のリリース日を10月5日に設定した理由は、米国の祝日コロンブスデー(10月11日)やこれからの2021年のホリデーシーズンにかけての時期に、PCメーカーが新しいWindows 11搭載PCの販売を強化できるようにするためではないかと筆者は考えている。Microsoftのブログ記事には、Windows 11に対応しているPCの長いリストが掲載されている。この中には未発表のデバイスはなく、すでに市場に出回っているものばかりのようだ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]