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阪大と富士通、誤り耐性量子コンピューターの研究開発体制を強化

NO BUDGET

2021-10-05 13:14

 大阪大学と富士通は、大阪大学の「量子情報・量子生命研究センター(Center for Quantum Information and Quantum Biology:QIQB)」内に、両者の共同研究部門として「富士通量子コンピューティング共同研究部門」を設置した。設置期間は2021年10月1日~2024年3月31日。

 両者は、2020年10月に量子誤り訂正に関する共同研究を開始しており、今回この共同研究部門を新設することで、誤り耐性量子コンピューターの実現に向けた研究開発体制を強化する。

 共同研究部門では、大阪大学のQIQBが取り組む量子誤り訂正や量子ソフトウェアの先端技術の研究開発の知見と、富士通が保有するコンピューティング技術や顧客視点に基づく量子技術の応用知見とを融合する。これにより、量子ビットに発生する誤りを訂正しながら、正確に計算を実行できる誤り耐性量子コンピューターの実現に向けた基盤技術を研究開発する。

 研究開発では、数千量子ビット規模の量子コンピューターを想定し、誤りが入った複数の量子ビットから元の情報を復元して量子誤り訂正を行うアルゴリズムの構築と、そのアルゴリズムを性能評価する技術の研究開発を行う。

 また、量子誤り訂正符号によって実現される論理量子ビットを用いた量子計算を行うために、プログラムの入力から結果の出力にわたり必要となる一連のソフトウェアの研究開発と実装に取り組む。さらに、将来の実機を想定したノイズを含む仮想マシン環境を用いて、これらのソフトウェアの動作検証を行う。

 量子コンピューターは、現在のコンピューターを圧倒的に凌駕する計算速度の実現が期待されている。特に、複雑かつ大規模な実問題を高速に解くことが求められる創薬や金融分野などでの将来的な活用において、量子誤り訂正符号により冗長性を持たせることで、量子的な誤りを訂正しながら正確に計算を実行可能な誤り耐性量子コンピューターの実現が鍵となる。

 富士通は2020年から、国内外の研究機関と連携し、量子コンピューティングの研究開発を本格的に進めている。また、量子インスパイアード技術を応用して組合せ最適化問題を高速に解く富士通の「デジタルアニーラ」を、創薬や物流などの顧客に提供し、実現場における複雑な問題の解決を支援している。

 大阪大学は、2020年3月に量子情報と量子生命研究の推進に向けてQIQBを設立し、量子コンピューティング、量子情報融合、量子情報デバイス、量子通信・セキュリティ、量子計測・センシング、量子生命科学などの幅広い分野で研究に取り組んできた。また、国立研究開発法人科学技術振興機構の「共創の場形成支援プログラム」における量子技術分野で、QIQBが量子ソフトウェア研究拠点として採択され、日本の量子技術イノベーション戦略の一翼を担っているという。

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