横河電機とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は10月19日、共同利用型の制御システム(OT)のクラウドサービスを共同開発し、製造業向けに2024年度の提供開始を目指すと発表した。
この取り組みでは、横河電機のOTシステムのノウハウとNTT ComのIT・クラウドのノウハウを組み合わせ、ITにおけるクラウド化の考えをOT領域に応用するという。両社で生産制御システムと製造実行システムのクラウドサービスを開発し、共同利用型サービスとして提供していく。
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OTシステムは、極めて高い安定性や堅牢性が重視され、大半のシステムが工場やプラントなどの現場で運用されている。このため、事業環境の変化などへの迅速なシステム変更などが難しいという性質も抱える。
両社では、OTシステムの機能をITのクラウドサービスのような形で共同利用型として提供することにより、製造業が変化への対応などにおいて高い柔軟性を持つOTシステムを利用できるほか、製造にまつわるデータの分析、活用などが容易になると説明。また、サプライチェーン(調達や供給、配送、流通などの事業上のつながり)を最適化でき、二酸化炭素の排出抑制といった環境保護の取り組みも支援できるとしている。