スシロー、店舗のデータ活用基盤にSaaS型データウェアハウスを採用

ZDNET Japan Staff

2021-12-03 14:00

 FOOD & LIFE COMPANIESは、自社が運営する回転すしチェーン「スシロー」の店舗データの活用を支援するプラットフォームとしてデータウェアハウスのSoftware as a Service(SaaS)「Snowflake」を採用した。Snowflakeが12月3日に発表した。

 同社は、フードサービス事業全般を展開し、スシローは国内に610店舗、海外に59店舗を構える。その店舗運営を支えるのが「回転すし総合管理システム」になる。これは、すし皿にICチップを取り付け、商品を単品管理するシステムで、レーンを一定距離流れた皿を自動で排除したり、売れた商品をリアルタイムで管理したりできる。

 FOOD & LIFE COMPANIESでは、回転すし総合管理システムを用いて、「どのメニューがいつどれくらい売れたか」といった前日の販売情報を翌朝には経営層に報告している。直前までデータの更新に時間を要していたことに加え、国内外で新たな店舗を増やしており、それに伴い処理するデータ量も増大、またフロント(店舗)側のビジネスインテリジェンス(BI)ツールからのアクセス数も増加していることで同時アクセスによるレスポンスの劣化も課題になっていた。

 こうした状況に対して、同社のBI活用を支援しているジールはSnowflakeを提案。性能をリアルタイムに近い環境でチューニングでき、販売データの更新時間を短縮できる点が評価された。データ量の増加についても、SaaSであるため容量を気に掛ける必要がなくなったといい、フロントからの同時アクセスによる性能の劣化も回避でき、使った時間だけ課金されるのでスモールスタートできる点も評価のポイントとなった。

 FOOD & LIFE COMPANIESでは、本社や国内外の全店舗の情報をAmazon Web Services(AWS)上で一元管理している。現在、国内店舗の回転すし総合管理システムのほか、販売時点情報管理システム(POS)や受発注データといった店舗のデータと、本社が持つ各種マスター、計画、予算のデータをSnowflakeに格納している。

 今後は、海外店舗を含め、さらなるデータをAWS上のSnowflakeに移行、連携して活用していく。また、Snowflakeを同社のグループ内にも展開していく予定。まずは持ち帰り寿司チェーン「京樽」のデータ分析基盤をSnowflake上で構築する計画としている。

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