Microsoftは米国時間2月1日、「Chromium」ベースの「Microsoft Edge」における「Internet Explorer(IE)モード」で、古いウェブサイトやアプリが正常に動作するかを確認できるよう支援する開発者向けツール「Internet Explorer Drive」をリリースした。
「Internet Explorer 11(IE 11)」は、2021年に「Microsoft 365」のアプリでサポートが終了するなど、終わりに向かっている。2022年6月15日には「Windows 10」の一部バージョンでサポートが終了する。
EdgeのIEモードは、昔から使っているビジネスアプリや社内サイトで後方互換性を確保するために利用できる。Microsoftは2021年、このIEモードは少なくとも2029年まではサポートされるため、ウェブ開発者がレガシーアプリを更新してIEモードの必要性をなくすための時間が8年間あると説明した。
システム管理者がIEモードで古いサイトをテストするために、EdgeでInternet Explorer Driverを利用できるようになった。Internet Explorer Driverは、IEモードを自動でテストするためのサーバーであり、Seleniumのプロジェクトで保守される。WebDriverの仕様を実装し、JavaScriptなどに対応している。Seleniumのサイトからダウンロードできる。
MicrosoftのZoher Ghadyali氏はブログ記事で、「6月15日に備えて、Internet Explorer Driverを利用して、皆さんのビジネスに欠かせないレガシーなサイトやアプリのために、IEモードが適切なソリューションであることを検証できるようになった」と述べている。
Ghadyali氏は、「Internet Explorerに対して実行する既存のテストを少し変更するだけで、EdgeのInternet Explorer(IE)モードを実行するテストが可能になる」とし、「IEモードでテストすることで、Internet Explorerで動くレガシーなウェブコンテンツが、Microsoft EdgeのIEモードでも期待どおり機能することを検証できる」と説明している。
Seleniumは6月15日以降、IE 11ではなく、Microsoft EdgeのIEモードでIE向けのサイトをテストするよう推奨している。
また、「Microsoft Edgeチームは、Windows 10のサポートが終了する2029年までEdgeのIEモードをサポートすると約束している」とSeleniumは述べている。
MicrosoftはIE11を利用している組織に対し、Edgeは新旧のウェブコンテンツのレンダリングに対応しているため、6月15日までにEdgeに移行するよう促している。
EdgeでIEモードのテストを実行するには、Edge、「Selenium 4」以降の言語バインディング、Internet Explorer Driverのバージョン4.0.0.0以降が必要になる。Internet Explorer Driverをダウンロードした後、Seleniumが必要とする設定で適切にセットアップする必要がある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。