日本郵船、ローコードツールとアジャイル手法でシステム開発を内製化

藤本和彦 (編集部)

2022-03-25 16:47

 日本郵船は、ローコード開発とアジャイル手法を組み合わせることで、システムを自社内で開発する体制を整えた。ツールの導入と技術支援に当たったBlueMemeが3月25日に発表した。

 日本郵船は、定期船事業、不定期船事業、航空運送事業、物流事業などを幅広く展開する総合物流企業。デジタル変革(DX)を推進する同社では、業務効率の改善や多様化する顧客ニーズにスピード感を持って対応するための、アプリケーション開発の方法を模索していた。

 そうした課題に対し、BlueMemeは大規模システムの開発に対応するローコード開発基盤「OutSystems」を提案。2021年8月に本格的な導入が始まった。同ツールを既に活用していたフィリピンの現地法人からの情報共有に加え、BlueMemeの技術支援によってデザイン実装の柔軟性や外部システムとの連携への可能性が実証されたことも大きな決定要因になったという。

 OutSystemsの導入と技術支援では、日本郵船の情報システム子会社であるNYK Business Systemsが主体となった。各業務部門からのフィードバックを何度も取り入れながら開発を行うアジャイル手法も採用した。

 これまでNYK Business Systemsがスクラッチで開発・保守していた自動車船業務システムの再開発をOutSystemsで実施。これにより大幅な工数削減と、現場の声を反映した迅速なシステム開発が可能になった。

 日本郵船は、開発の大部分が自動化されるローコード開発基盤の特徴を踏まえ、プログラミング技術のみに特化した人材ではなく、業務プロセスを理解して実用的なアプリケーションを構築できる人材の育成と増員を計画しているという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

  5. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]