Microsoftは、古いアプリケーションやウェブサイトに対応するために現在も「Internet Explorer 11」(IE 11)を使っている企業に対して、2022年6月15日にサポートが停止される前に、先手を打って対応するよう呼びかけている。
Microsoftは2021年5月、IE 11のサポート終了日を発表した。
MicrosoftのEric Van Aelstyn氏は、ブログ記事の中で、「複雑なIT環境では特に、何かが起こるのを待つのはストレスが大きい場合があることは分かっている。(サポートの終了を)待つよりも、社内でIEの利用を終了するスケジュールを設定することをお勧めする。6月15日にIEが利用できなくなる事態に備える最善の方法は、6月15日になる前に、組織内で前もってIEを終了することだ」と述べている。
同社は企業に対して、IEに依存しているサイトを特定し、「Chromium」版「Edge」ブラウザーの「IEモード」が期待通りに動作するかどうかをテストするなど、IEの終了に備えて十分な準備を整えることを勧めている。
Microsoft EdgeのIEモードは、少なくとも2029年まではサポートされる予定であるため、開発者がIEモードを必要としないようレガシーアプリケーションを更新するまでには、8年間の猶予がある。
Microsoftは、小規模なIEモードのテストを行った後、IEの無効化ポリシーを適用する日付を決めることを推奨している。これが事実上、社内のIE廃止日になるわけだ。
Aelstyn氏は、「問題が発生した場合にそれを解決できる時間の余裕を取れるよう、廃止日は6月15日よりも数週間前に設定することを推奨する」と述べている。
Microsoftはまた、予定されている変更について社内のユーザーに知らせ、IEの利用終了日より前にIEからEdgeにデータをインポートするよう促すことを勧めている。データを簡単にインポートするには、Edgeのアドレスバーに「edge://settings/importData」という文字列をコピー&ペーストして、「インポート元」の選択項目から「Microsoft Internet Explorer」を選択すればいい。
Microsoftは、このアドバイスに先立って、IE 11を無効化するとEdgeのIEモードで一部の古いサイトを使用できなくなる問題に対処するため、「Windows 11」と「Windows 10」の特定バージョンでIEのCOMオブジェクトを復活させた。この変更によって、PCが最新版のWindowsを使用していれば、問題なくIEを廃止できる可能性が高まっているはずだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。