日本旅行とさいたま市は9月26日、「メタバースを活用した実証実験に関する基本協定書」を締結した。メタバースプラットフォーム「GAIA TOWN」上に「さいたまルーム」を構築し、メタバース空間における行政サービス運営の実証実験を行う。
ガイアリンクが運営するGAIA TOWNは、バーチャルワールドプラットフォーム「Virbela」を活用した、日本語ユーザー向けのXR体験サービス。 今回の実証実験では、メタバース上に構築されたさいたまルームで、同市のPRや取組活動の情報発信、マイナポイント事業に関する広報を実施するという。また、さいたまルームに訪問したユーザーからの意見や感想を聞き、今後の行政運営におけるメタバースの有効性や課題などを検証する。
さいたまルームには6つの部屋と、中央スペースおよび2つの大画面モニターがあり、各場所において新型コロナウイルス感染症のワクチン情報や観光情報、市長のメッセージなどの動画が視聴できる。さらに、「マイナンバーカード・マイナポイントに関する広報」の部屋には、平日の9~17時の間、職員のアバターを設置し、利用者の質問に受け答えする。
さいたまルーム内のイメージ
また、さいたま市庁舎で行われた締結式は、さいたまルームにおいても再現され、さいたま市の清水勇人市長と日本旅行 代表取締役社長 小谷野悦光氏のアバターが握手する様子も見られた。
日本旅行 代表取締役社長 小谷野氏(左)とさいたま市 清水市長
日本旅行は、同社のビジネスリソースである地域・法人・教育分野の多様な顧客に対して、メタバース空間を活用した新しいコミュニケーションの形を提供し、社会課題解決を提案している。今回の実証実験について小谷野氏は、「さいたま市の市民サービス向上や広報活動の支援、地域に貢献する関係人口の拡大につながる取り組みを推進する」と話した。
なお、実証の実施期間は9月27日~11月26日で、さいたまルームへの訪問にはGAIA TOWNをダウンロードする必要があるという。