Microsoftのエグゼクティブバイスプレジデントを務めるScott Guthrie氏は、同社の重要な事業をいくつか担当している。クラウド&AIグループの責任者である同氏は、「Azure」やデータプラットフォームから「Dynamics 365」「Power Platform」「GitHub」まで、さまざまな事業を指揮している。筆者は、Microsoftが主催するITプロフェッショナルや開発者向けのカンファレンスである「Ignite 2022」の2日目の終わりに、Guthrie氏から「Teams」についての話を聞く機会を得ることができた。
提供:Microsoft
以下は、その際の会話をまとめたものだ。ただし、論旨を明確にするため、若干の編集を加えている。
--Igniteで発表された内容の中で、Microsoft Cloudに関心がある人向けに「隠れた目玉」を3つか4つ挙げるとすれば何でしょうか。詳しく知れば人々がもっと関心を持つような、十分な注目を浴びていないと思われる話題や製品があれば紹介してください。
私たちが今回のIgniteの前に議論した大局的なトレンドの1つに、Microsoft Cloudのサブコンポーネントの統合があります。これらは、顧客にとってどうしても必要なわけではないものの、あらかじめ組み込まれているものを利用すれば、素早く価値を実現できるというものです。
隠れた目玉の1つは、私たちがPower Platformや「Power Apps」、「Power Automate」に関して継続して行っている強化の内容でしょう。特に、これから追加されるAI機能は重要で、Power Apps用の自動補完機能である「Copilot」に関連する「GPT-3」に関する成果もこれに含まれます。この機能は、Teamsとも、Azureとも、「Office 365」や「Dynamics」とも連携させることができるため、隠れた目玉と呼ぶに相応しいでしょう。
また、「Cosmos DB」に導入される予定の「PostgreSQL」のサポートは、開発者に非常に歓迎されるはずです。パフォーマンスや規模の観点から見て、グローバルな規模と優れた機能を持つCosmos DBを、非常によく利用されているリレーショナルデータベースの1つであるPostgreSQLのAPIから利用できるようになります。
私たちが「Viva Sales」でやろうとしていることもその1つでしょう。これも、Microsoft Cloudとの統合によって実現するもので、Teamsを使ったセールス部門の体験が大幅に向上するほか、CRMとして、Dynamics 365だけでなく、Salesforceも連携させることができます。既存の記録システムが何であるかに関わらず、セールス部門の生産性を大きく改善できることは、多くの顧客にとって隠れた目玉になり得るでしょう。基本的に、どんな顧客でもそのメリットを享受できるはずです。